3月11日、記者会見に臨んだ中国の李克強首相(写真:Andrea Verdelli/Getty Images)

建前は「中立」、本音は「親露」 中国共産党の二枚舌

ロシアのウクライナ侵攻以来、中国指導部は中立の立場を貫いている一方で、官製メディアや外交官らは、露のプロパガンダとニセ情報を国内外で発信している。国際政治専門家は、ロシアに対抗するため中国を味方につけようとする欧米諸国の発想は「現実離れの片想いだ」とみている。

中国は真に中立か

戦争が始まってから数週間、中国最高指導部は「中立」を主張し続けている。習近平国家主席はこの問題について、まだ公の場で発言していない。李克強首相は11日の記者会見で、中国は「ロシアとウクライナが困難を克服し、平和的に交渉することを支持する」といった従来の外交辞令を繰り返した。

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