過敏性腸症候群という、実に人を困らせる病気があります。
毎日の仕事や対人関係のなかで緊張やストレスを感じた時、腹痛や下痢、便秘になることはありませんか。これらは過敏性腸症候群の徴候かもしれません。
ストレスが招く辛い症状
このような症状が繰り返し起きるときは、重症化しないうちに対処しましょう。
これらの病気に対して漢方医師は、漢方薬の他に、ツボ押しや食事面からの療法も行います。
この病気のため、ある漢方医院の外来診療に来た患者のなかで「一番若い患者」は小学校1年生の男の子でした。医師がたっぷり時間をかけて、男の子から「どういう時にお腹が痛くなるの?」と聞いたところ、その原因が分かりました。
この1年生の男の子は、学校が嫌いなのではなく、いじめを受けていたのでもありませんでした。両親の「テストで一番の成績をとれ」という期待が大きすぎ、その圧力がストレスとなって腹痛や下痢を繰り返していたのです。
漢方医師は、まず男の子を安心させてから、脈をとり、舌苔を診察して、腸躁症(過敏性腸症候群)と診断しました。
過敏性腸症候群は、慢性化しやすく、繰り返し発症する病気です。現在、医学界では、精神的なストレスがこの病気を誘発し、病状を悪化させる主な要因であると考えています。
このうち、女性は生理周期やホルモンの浮き沈み、ストレスや気分的な影響を受けやすいため、過敏性腸症候群になりやすいと言われています。患者の男女比で言うと、1:4ないし1:6になります。
過敏性腸症候群の症状としては、便秘、下痢、腹痛、腹部膨満、さらには「便秘と下痢を交互に繰り返す状態」などがあります。多くの場合、腹痛は排便によって軽減します。
腸の状態を整える4つのツボ
以上のような不快な症状が出たときは、まず心を落ち着かせ、慌てずにトイレを探しましょう。
その間、腸の状態を整え、辛い症状を緩和する「4つのツボ」のマッサージを試してみてください。
4つのツボは、それぞれ百会(ひゃくえ)、合谷(ごうこく)、内関(ないかん)、太衝(たいしょう)と呼びます。穴(けつ)はツボの意味です。
(文・蘇冠米/翻訳編集・鳥飼聡)
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