3月8日、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のフィリッポ・グランディ高等弁務官(写真)は、国連はウクライナからの避難民が400万人に達するという想定に基づいた人道支援を計画しているが、計画の拡大が近いうちに必要になる可能性があるとの見解を示した。写真はジュネーブで1日撮影(2022年 ロイター/Denis Balibouse)

国連、ウクライナ支援拡大必要な可能性 避難民400万人超えも

[オスロ 8日 ロイター] – 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のフィリッポ・グランディ高等弁務官は8日、国連はウクライナからの避難民が400万人に達するという想定に基づいた人道支援を計画しているが、計画の拡大が近いうちに必要になる可能性があるとの見解を示した。

UNHCRによると、ロシアによるウクライナ侵攻開始以降、すでに200万人を超える人がウクライナから国外に逃れている。

グランディ氏は、これは始まりに過ぎないかもしれないと指摘。ロイターに対し、「何人になるのかは戦争がどう展開するかに大きく左右される。われわれは計400万人という数字を基に計画を立てている」と述べた。公式な予測ではないことを強調した。

「これは物資をどれだけ購入し、資金をどの程度確保するか計画する上での数字で、速やかな規模拡大を可能にするためのものだ。すでに(避難民が)200万人に達していることから近いうちに拡大が必要になる可能性がある」と語った。

「戦争がウクライナ西部に向けて急速に進めば、そこには多くの人が避難しているため、大規模な移動が起こるだろう。またキエフが陥落した場合も、そうした事態につながる」と述べた。

ロシアはウクライナでの行動を「特別作戦」と呼んでいる。

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