3月8日、インタファクス通信によると、ロシア政府は民間人が戦闘地域から安全に逃げるための避難ルートである「人道回廊」に関し、ウクライナ政府は提案のあった10ルートのうち1ルートしか承認していないと指摘した。提案されたルートにはウクライナ当局の支配地域に通じる5ルートも含まれるという。写真は2011年3月、モスクワの赤の広場で(2022年 ロイター/Evgenia Novozhenina)

人道回廊1ルートしか承認されず、ロシア主張 ウクライナは「不道徳」と反論

(見出しの語句を一部修正します)

[8日 ロイター] – インタファクス通信によると、ロシア政府は8日、民間人が戦闘地域から安全に逃げるための避難ルートである「人道回廊」に関し、ウクライナ政府は提案のあった10ルートのうち1ルートしか承認していないと指摘した。提案されたルートにはウクライナ当局の支配地域に通じる5ルートも含まれるという。

ロシア国家防衛管理センターのミカイル・ミジンツェフ所長は、ロシア側がキエフ、チェルニヒウ、スムイ、ハリコフ、マリウポリで、ロシアへのルートおよびウクライナ当局の支配地域を経由するポーランド、モルドバ、ルーマニアへのルートを提案したと明らかにした。

ウクライナは、ロシア側の提案について、ロシアがベラルーシもしくはロシアへのルートしか認めない姿勢を示していることから「完全に不道徳だ」と非難した。

こうした中、ウクライナのベレシュチュク副首相は、マリウポリから市民を避難させることが再びできなくなっていると述べ、包囲された都市の人道的状況は壊滅的であると説明。ロシアが提案するマリウポリからの人道回廊は、ロシアやベラルーシの領土につながるものであり容認できないと訴えた。

また、地元の州知事によると、一時的な停戦がほぼ維持される中、スムイから約3500人の市民が避難したと述べた。

地元警察によると、ロシア軍によるハリコフへの攻撃で、過去24時間で少なくとも27人の市民が死亡した。

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