2月14日、ウクライナ情勢の緊迫を受け、フライト運航助言会社OPSGROUPは、同国の空域を回避する航空会社が増える可能性があるとの見方を示した。写真はKLMの飛行機。ワルシャワの空港で2018年1月撮影(2022年 ロイター/Kacper Pempel)

ウクライナ空域回避、航空業界で拡大も=助言会社

[14日 ロイター] – ウクライナ情勢の緊迫を受け、フライト運航助言会社OPSGROUPは14日、同国の空域を回避する航空会社が増える可能性があるとの見方を示した。

オランダの航空会社KLMはウクライナへの航空便と同国空域を通過するフライトを停止するとしたほか、ドイツのルフトハンザは運航停止を検討していると明らかにした。

ロイターがフライト追跡サービス「フライトレーダー24」を確認したところによると、14日のロンドンとアジアを結ぶブリティッシュ・エアウェイズ(BA)便はウクライナ空域を回避しているもようだ。

BAのパイロットは13日、「現在の地政学的状況」を理由に、ロンドンからバンコクへの貨物便の飛行時間が長くなっているとツイート。BAからは今のところコメントを得られていない。

OPSGROUP創業者のマーク・ジー氏は、保険の問題や他社の動向が運航状況を左右すると指摘。「例えば、KLM、ルフトハンザ、BAがウクライナ上空を一切飛行しないと決めれば、ほぼ『MH17』のシナリオに戻るだろう」と述べた。

マレーシア航空MH17便は2014年にウクライナ東部上空で撃墜され、乗員乗客298人全員が死亡。それ以前に軍用機が撃墜されていたことを受け、一部の航空会社は既に同空域を避けていた。

ジー氏はウクライナ空域の回避について、近隣諸国からの航空便の航路設定に最も大きな影響を与えるが、長距離フライトのコストにはあまり影響しないと予想している。

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