カナダのオタワで記者会見に応じるメアリー・エング国際貿易相。2021年10月26日撮影(Photo by LARS HAGBERG/AFP via Getty Images)

カナダ、台湾との投資保護協定に締結する意向 新たな中国戦略か

カナダのメアリー・エング国際貿易相は10日、同国が台湾との投資保護協定を締結する意向であることを明らかにした。海外に投資するカナダ企業などに「安定したルールベースの投資環境を提供する」としている。中国の強い反発が予想されるなか、正式な外交関係を持たない台湾との協定の締結に強い意欲をみせた。

エング氏は「カナダがインド太平洋地域における貿易関係を多様化させ、経済的なパートナーシップを深めていく上で、台湾は重要な貿易・投資パートナーになる」と声明を発表した。同氏は台湾行政院の鄧振中・政務委員(通商担当)と9日に会談し、外国投資促進保護協定(FIPA)について「探索的な話し合い」を開始することで合意したという。

台湾は世界貿易機関(WTO)に加盟しているものの、自由貿易協定(FTA)を結んでいるのはシンガポールとニュージーランドの主要2カ国のみ。米国や欧州連合(EU)など、志を同じくするパートナーとの貿易取引を求めてきた。

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