中国、人権派弁護士の資格剥奪 法輪功擁護などの理由で
中国の人権派弁護士・梁小軍氏は16日、北京司法局から弁護士資格の取り消し処分を受けた。同司法当局は通知書で処分の理由について、梁氏が法輪功迫害をめぐって政府を糾弾し、法輪功を支持する発言を繰り返したと説明した。
弁護士資格の剝奪を知らせる当局の通達書に「弁護士は中国共産党を擁護しなければならない」と書かれている。在米中国人弁護士の呉氏は「弁護士が中共に従順するロボットと用心棒になるよう強要している」と述べた。
呉氏自身も、中国国内で法輪功学習者の案件を複数代理していたという。「法輪功は平和かつ理性的な団体であり、学習者たちは命の危険を顧みず長年迫害の真実を一般市民に拡散し続けている。中共にとって、真実を暴露することはすなわち犯罪である」と呉氏は述べた。
1999年7月、当時の江沢民総書記は、法輪功学習者の人数が中国共産党員より多いことや、その「真・善・忍」の理念が中国共産党の理念と相反することに危機感を覚え、弾圧に踏み切った。
中国司法当局が開いた梁小軍氏の弁護士資格剝奪に関する公聴会で、梁氏の代理人弁護士・謝燕益氏は、法輪功への迫害に法的根拠がないとその違法性を指摘した。
梁氏はこの10年間、法輪功学習者などの代理人を務めてきた。中国では法輪功学習者の弁護を引き受けた弁護士の多くは迫害を受けている。
2005年、当時の胡錦濤国家主席宛の公開書簡を発表し、法輪功学習者の合法的な権利が保障されておらず、弾圧を中止するよう求めた高智晟弁護士も弁護士資格を剝奪された。高氏は国家政権転覆罪で懲役刑3年に服した後、2017年から現在もまだ所在が不明となっている。
2015年7月9日に起きた人権派弁護士一斉拘束事件で逮捕された多くの弁護士は、法輪功学習者の弁護を引き受けたことがある。
弁護士資格が剥奪された梁氏はツイッターで、「歩んできた道を振り返ると、感謝の気持ちで胸がいっぱいになる」と投稿した。
(記者・キョウチ、翻訳編集・叶子静)