断食、玉ねぎ、塩まで…栄養専門家の新型コロナ克服法

パンデミックが始まってから、ほぼ2年が経過しました。各国でワクチン接種が進んでいますが、新規感染者数に収束の兆しはなく、決定的な治療法も見つかっていません。新型コロナに感染し、回復したシーナ・マカラー博士(Sina McCullough)の体験記をご紹介します。

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私の家族は2021年の夏に感染し、2週間半で完全に回復しました。多くの人はコロナ後遺症(通称:ロングCOVID)に悩んでいますが、私たちにはその症状がありません。私の家族の体験記が皆さんの参考になることを願っています。

新型コロナウイルスに感染
最初に症状が出たのは2人の息子で、次に私、そして夫が感染しました。いずれも最初の症状は極度の疲労感で、突然発症しました。その他にも、家族それぞれに異なる症状がありました。

私の息子(11歳と7歳)の場合
二人とも疲労感と発熱がありましたが、軽症でした。体温はこまめにチェックしていましたが、解熱剤は使いませんでした。発熱は解毒のプロセスなので、水分補給でそれを補ったり、冷たい布を額や首に当てて、不快感を和らげたりしました。熱は数時間で下がり、疲労感だけが残りました。約1週間休養し、栄養のある食事とビタミンCを摂り、二人とも完治しました。

夫と私の場合
私たちが最初に感じたのは、子供たちよりも酷い疲労感でした。調子のよい時もありましたが、すぐに体中のエネルギーが一瞬にして抜けてしまうような感覚に襲われました。目を開けているのもつらい状態でした。ただ床に寝転がっていることしかできませんでした。私は事前に準備しておいた新型コロナの「治療手順メモ」に従って、以下のことを実行しました。

サプリメント
毎日、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンB群、亜鉛、ウコンのサプリを摂取しました。また、様々なハーブのサプリも加えました。具体的には、ブラックエルダーベリーエキス、エキナセアプルプレアエキス、ハトムギエキス、アンドログラフィスパニクラータ葉エキス、ミルシアリアデュビア果実です。

精油(エッセンシャルオイル)
精油は新型コロナ感染症に有効であることが分かっています。私は毎日、希釈したメラルーカオイル(通称ティーツリーオイル)をリンパ節に刷り込み、薄めたペパーミントオイルを鼻の下に塗って、副鼻腔をきれいにしました。必要に応じて塩水で鼻腔を洗浄し、鼻づまりを解消しました。

栄養価の高い食事
極度の疲労のため料理はできなかったのですが、冷凍しておいた自家製のオーガニック食品を加熱して食べました。


面白いことに、私たちは塩分が欲しくなりました。これは予想もしていなかった症状です。料理にたっぷりと塩を振りましたが、私たちの体は更に塩分を欲しがりました。通常ではとても食べられない程の塩分量でした。

タマネギ
更に興味深いことに、体がタマネギを欲しがりました。もともとタマネギは好物でしたが、病気の時は毎日大きな生のタマネギを1個食べたくなりました。後に分かったことですが、タマネギには抗炎症作用、抗血栓作用、抗ウイルス作用があることから、新型コロナの早期治療法として提案している科学者もいるそうです。

ハーブティー
その時の体の状態に合わせて、様々なオーガニックのハーブティーを試しました。最も効果的だったのは、タンポポの根、ゴボウの根、イラクサの葉、レモンです。

水分
1日に最低2リットルの水を飲みました。

十分な休息
感染後、疲労感が周期的に襲ってきました。私たちの場合は3回ありました。幸い夫は私より周期が2日ほど遅れていたので、交代で子供の世話をしました。また、体調が良くなっても無理をしないように気をつけていました。子供の世話や食べ物の温め直しなど、やるべき事は必要最低限にとどめて、エネルギーを節約しました。

体を動かすこと
感染して2日目に、体を動かすことの重要性に気づきました。感染症による痛みと、体を動かさないでいることの痛みが重なるのはよくありません。休息と運動のバランスを取ることは難しい問題でした。調子のいい時に体を動かすと、すぐにエネルギーがなくなって、疲労感に襲われるからです。

最初は家の周りを歩くことから始め、徐々に車道の上り下りもできるようになりました。歩き始めた時の疲労と痛みを乗り越えれば大丈夫です。動くことが回復の鍵です。歩き始めると3分~5分くらいで痛みが和らぎ、エネルギーが回復していきました。そのため、体を動かすのが億劫な日が続きましたが、体調回復のために徐々に運動を取り入れていきました。

補足的な克服法―断食
私は約2週間で90%回復し、日常生活に戻りましたが、時にエネルギーが不足し、頭にモヤがかかる症状(脳の霧)がありました。いわゆるコロナ後遺症です。100%回復するために何をしようかと考えました。そこで思いついたのが断食です。

24時間、水だけ摂取する断食をすると、驚くような気分を味わいました。頭がシャープになり、エネルギーレベルが飛躍的に向上したのです。その断食以来、新型コロナの症状や後遺症はなく、5カ月が経過しました。興味深いことに、最近では新型コロナの予防や治療対策として、断食を支持する科学者もいるようです。

(文・Sina McCullough/翻訳編集・郭丹丹)

シーナ・マカラー博士:オンラインの健康プログラム「GO WILD: How I Reverse Chronic & Autoimmune Disease」の制作者。著書に「Hands Off My Food! Hands Off My Food!: How Government and Industry Have Corrupted Our Food and Easy Ways to Fight back」がある。カリフォルニア大学デービス校で栄養学の博士号を取得。マスターハーバリストで、グルテンフリー協会認定プラクティショナー。