(米海軍)

「究極のトッププレデターに」 米海軍トップが明かす新型原潜計画の内容

米海軍のトップは、未来の攻撃型潜水艦の設計に着手する準備を進め、未来の攻撃型潜水艦を「究極のトッププレデター(捕食者)」にすることを目標に、海軍の既存の潜水艦から、新しい船に組み合わせる計画だ。

「ビジネスインサイダー」は、米海軍のリーダーらが、次世代の原子力攻撃型潜水艦の基礎をすでに築き、既存のモデルを使って、敵を威嚇するような新しい潜水艦を開発していると報じた。

「我々は海洋領域における究極のトッププレデターを探している」

ビル・ヒューストン副提督は、7月に開催された海軍連盟のイベントで、新しいプログラムについてこう語った。 彼は現在、海軍の潜水艦部隊、大西洋艦隊潜水艦部隊の責任者を務めている。

この新型潜水艦は、まだ設計が確定していないことを示すSSN(X)と名付けられているが、ヒューストン氏は、海軍の過去の3つの潜水艦の設計、すなわちシーウルフ級とバージニア級の攻撃型潜水艦、そして現在も開発中のコロンビア級弾道ミサイル潜水艦の良いところを取り入れると述べた。

「私たちは知っていることを利用し、それらを組み合わせている」

ヒューストン氏は、シーウルフ級潜水艦のペイロードとスピード、バージニア級潜水艦の電子設備及びコロンビア級潜水艦の予想される耐用年数について言及しているという。

既存の3つの潜水艦クラスの優れた特徴を活かしてシーウルフ級潜水艦は、1980年代にソ連の潜水艦群に対抗すべく設計された。 シーウルフ級3隻は、これまでに建造された中で最も静かな潜水艦であると同時に、8本の魚雷発射管と50本の魚雷または巡航ミサイルを搭載できる十分なスペースを持つ、アメリカがこれまでに建造した中で最も充実した装備を持つ攻撃型潜水艦の一つだ。

シーウルフ級は、電子機器を改良し、高度なソナーや音響学などのセンサーを装備している。シーウルフ級の最後の艦艇であるUSSジミー・カーターには、マルチ・ミッション・プラットフォームと呼ばれる100フィートの延長部があり、これにより潜水艦に無人車両を搭載しながら、 諜報活動や海軍特殊部隊のスペシャルオペレーションのミッションをすることも可能だ。2005年2月6日、米海軍シーウルフ級原子力攻撃型潜水艦USSジミー・カーターは海上で試運転した。

米海軍はロサンゼルス級潜水艦の後継として、2011年にバージニア級攻撃型潜水艦の調達を開始した。現在まで19隻が完成し、11隻が建造中で、さらに4隻を発注している。バージニア級潜水艦は、発射管が4本、魚雷サイズの武器を37本搭載できるスペースしかない。シーウルフ級ほどの武装はないが、垂直発射システムや最新の潜望鏡など、先進的な機能を備えている。

コロンビア級は、海軍のオハイオ級潜水艦を置き換えることを目的としている。コロンビア級の最初の潜水艦であるUSSコロンビアは、米国が製造した潜水艦の中で最大のものになります。 2020年末に発注したもので、就航は2031年になる見込みだ。海軍は、コロンビア級の要素、特に42年の耐用年数の特徴を、計画中の潜水艦の設計に取り入れたいと考えている。

(翻訳・李明月)

 

関連記事
数百万円のコストで船舶に甚大な被害を与えられるドローンが普及する一方で、現状、ドローンを撃墜するのに1発当たり約1億円を超えるミサイルで対応している。費用対効果の見直しは喫緊の課題だ。ドローンの飽和攻撃に対抗できる武器はあるのか
米国のインド太平洋軍司令官、海軍大将サミュエル・パパロ氏が、ロシア・ウクライナ戦争と中東の紛争が米国の弾薬在庫を減少させていると警告。パパロ氏は、中国共産党との潜在的な衝突に備え、アメリカ軍は在庫補充と拡充が必要だと述べました。
米国海軍では、今後、新規に浸水する潜水艦より、退役する潜水艦の方が多いという状況が生まれてしまうかもしれない。
「アメリカ原潜シーウルフ、日本到着」 2022年、アメリカ海軍のシーウルフ級潜水艦シーウルフ(SSN 21)が日本に到着。高度な秘密を保持されるこれらの潜水艦は、情報収集や特別任務を主に行う高速攻撃潜水艦であり、地上攻撃巡航ミサイルや魚雷も装備しています。
レーザー兵器を搭載したアメリカの駆逐艦プレブルが、中共対策として日本の横須賀に配備された。低コストで無人機やミサイルを破壊できる新型レーザー、Heliosの試験が進行中。