夏季としては日本最大級となる蘭の展示会「第60回蘭友会らん展inサンシャインシティ ~世界の蘭を集めて~」が5月27日から30日にかけて、サンシャインシティ(東京・池袋)で開催された。蘭の愛好家からなる「蘭友会」が数多くの蘭を出展したほか、蘭を取り入れた草月流生け花のブースなども設けられた。販売スペースも設けられ、会場は老若男女で賑わった。
展示会を主催する「蘭友会」は、80年以上の歴史を持つアマチュア洋蘭愛好家からなる全国組織だ。会長の清水達夫さんは取材に対し「コロナで暗いニュースが多いなか、多くの花を見ていただいて楽しんでほしい」と述べた。
清水さんによると、洋蘭は大正時代に宮家や華族が輸入したのが始まりである。庶民が楽しむようになったのは、戦後栽培技術が進歩してからだ。
会場には草月流生け花の展示スペースも設けられていた。「草月会」東京南支部の中村美梢師範は生け花の魅力について、「コロナになってからご自宅で生け花を楽しむ方が増えていると思う。ちょっとだけ技術を心得ていれば日常生活をきれいに魅せることができる」と紹介した。
蘭との出会いも様々だ。会場で蘭を鑑賞していた会社員の男性は取材に対し、新型コロナウイルスの影響で在宅勤務をしていた際、インターネットから蘭を購入したと話す。もともと植物を栽培することが好きで、蘭の専門店にも足を運ぶようになったという。
「緑の葉やきれいな花が自分の棚にあると、精神衛生上よいのではないかと感じます」と男性は語った。
(王文亮)
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