台湾スローシティをディープに旅行しよう(上)【ディープな台湾探見】
台湾には368の地方都市(郷・鎮・市、 日本の市・町・村に相当)があり、それぞれに特徴的な景観と情緒があります。「2019スローシティ旅行年」にて台湾観光局が選定した40に及ぶ台湾の典型的な観光地方都市の中から、今回、私達がみなさんに風光明媚な台湾のスローシティを厳選してご紹介します。
台北市 大稲埕 北投温泉 ノスタルジック小旅行
チャイナドレスに身を包む、月下老人(台湾の縁結びの神様)をお参りする、1920年代の台北城にタイムスリップ、ここはどこでしょうか? ここは大稲埕 ― 魅力的な台北の旧市街です。 清朝、日本統治時代、中華民国時代、異なった時代の歴史的建造物、迪化街にひしめき合う全国津々浦々の干物、お茶、永楽の布市場など、絶対あなたに合った宝物を見つけることができますよ。
ここでは、女性はまずチャイナドレス、男性はスーツを借りて街を散策します。写真を撮ったり、SNSにアップしたり、そして台湾ドラマ『双城故事』の名場面を訪れたり。霞海城隍廟の月下老人(台湾の縁結びの神様)にお参りして、素敵な出会いをお願いしましょう。七夕の折りに、大稲埕に来たなら、川岸での花火、コンサート、イルミネーションが楽しめます。
もう1つのおすすめ台北スポットは、日本的な風情を色濃く残した北投温泉郷です。まずは「北投温泉博物館」に行ってみましょう。こちらは1913年に建てられ、伊豆の温泉をモデルにしています。当時最も華やかな公共浴場でした。
もし時間に余裕があれば、北投での宿泊もお勧めです。星付きのホテルや温泉旅館では、サファイアのように透き通った緑色の水質を持つ「青鉱泉」に加えて、大屯山の美しい風景や料理も楽しめます。朝起きたら地熱谷に行って湯気に彩られた夢の中にいるような景色を体験したり、普済寺や張学良氏が居住していた「少師禅園」を訪れたりしてみましょう。2019年に台北ミシュランが選んだ星付きレストランやビブグルマンチョイス料理も見逃せません。
新北市 九份、坪林お茶の里
台湾で最も有名な山里はどこですかと問われれば、誰もが瑞芳の九份、金瓜石、水湳洞の「黃金山城」と答えるでしょう。雨の九份は幻想的な美しさに包まれ、ひととき時間が止まったかのような感覚に陥ります。また、旧市街の喫茶店やおみやげ店でも、いろんな物語が奏でられるでしょう。
水湳洞から陰陽海を眺めたら、次は黄金博物館の太子ホテル、黄金神社を訪ねてみましょう。黄金山城では、かつて豊かだった鉱工業の名残りをいたるところで見ることができます。瑞芳駅に戻り、平渓線の小さな列車に乗り、猴硐老街、十分瀑布を巡り、再び平渓、菁桐に行ってランタンにお願い事を書いて空に放ちましょう。
台湾に来たならば、お茶文化も見逃せません。北台湾で最も有名なお茶の里坪林は、時代を超えて受け継がれる茶作りの伝統があり、『北包種、南烏龍』と呼ばれ人気を誇っています。まず坪林お茶博物館と坪林老街に行き、その後付近の茶園を訪れてみましょう、運が良ければ茶園の主人の淹れたお茶を楽しむ事ができるかもしれませんよ。
茶園を訪れたりお茶を楽しむのに加え、坪林は動植物の生態系の宝庫でもあります。ここは台湾北部最大の水がめである翡翠ダムの上流の水源保護区にあり、台湾ワタカ(コイの一種)、ヤマムスメ(台湾アオカササギ)、かんむり鷲、ヒゴロモ(ウグイスの一種)等など、珍しい魚や鳥が山林にのどかに暮らしています。坪林古道の文化や自然に親しむ旅行もまた楽しみが尽きません。
高雄市 美濃サイクリング、旗山バナナ
高雄市から車で1時間ほどのところにある美濃は、客家文化の色合いが濃く、港町高雄の奥にある楽園と言われています。常春のような陽気と絵に描いたような田園風景を持ち、またサイクリング旅行の天国とも呼ばれています。
永安老街に位置し、日本統治時代には美濃駐在所が建てられており、当時の息遣いが色濃く残っています。また、かつてタバコの製造をするために建てられたビルは『大阪式』と呼ばれる建築様式で、これも有名な観光スポットとなっています。そして、サイクリングに疲れたら、手作り粄條(焼ききしめん)、豚足、客家炒め等の客家の伝統的料理などの美味もお待ちかねです。思わずお腹が鳴ってしまいますね。
それから美濃湖や美濃客家文物館を訪れたり、路地裏の紙傘工房で油紙を使った傘作りにチャレンジしたり、100年以上の歴史を持つ「獅子頭水圳(用水路)」の竹子門発電所を訪れたり。このサイクリングツアーで、美濃の静かで優雅な農村風景を一望する事ができます。
高雄市の美濃周辺にもたくさんの観光地がありますが、300年前に建立された鳳山龍山寺や、製糖業によって栄えた旗山老街を訪れる一泊二日のツアーをお勧めします。 「バナナ王国」の誉れ高い旗山バナナはとても美味しく、ご当地の有名な枝仔冰(アイスキャンディー)など、美濃旗山の旅行は「スウィート」な思い出ばかりとなるでしょう。
【台湾観光局公式サイト】
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【台湾小鎮漫遊公式サイト】
https://2019smalltown.taiwan.net.tw
大紀元ウェブ編集部