台湾・高雄市光栄国民小学校に在学していたころの呉東霖さんは、家が貧しいため、学費の支払いが出来なかった。当時、担任だった劉揚名先生は、呉さんの学費を立て替えてくれた上、わが子のように呉さんを可愛がった。
先生は自分の子供に服を買うときには、必ず呉さんの分も買ってくれたという。それだけでなく、呉さんが卒業後に、大工技術を習得できるよう助けてあげた。
そのお陰で、呉さんは立派に成長し、室内デザイン・改装業の経営者になった。連邦ライオンズ・クラブの会長に就任した呉さんは、早速母校に恩返しをしようと考え、奨学金を提供することに決めた。
呉さんは、母校に対して、すでに定年退職した劉先生も招待したいと申し出た。呉さんは劉先生の目の前で、20万元の小切手を校長先生に手渡し、みんなの前で、劉先生に対して、「先生がいなければ、今の僕はありません」と感謝の言葉を述べた。
その場にいた全員が、ますます深くなる愛情に感銘した。
(編集・望月 凛)
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