細胞の再生

断食で糖尿病が治る=米研究

断食に似た食事療法が、糖尿病の改善を促すという研究結果が、今年2月に発表された。それによると、短期間の断食を繰り返したマウスには、インシュリンを生成する膵臓の細胞が再生する現象がみられ、その結果、糖尿病の症状が緩和されていることが分かったという。科学雑誌「Cell」2月号に掲載された。

この研究に参加したValter Longo教授(南カリフォルニア大学・生物科学)は、「断食と通常の食事を繰り返したマウスの細胞は再プログラム化され、インシュリンを生成する細胞に生まれ変わります」と話す。膵臓の細胞を活性化させることにより、マウスの糖尿病(1型・2型)が治癒したという。また、断食により、人間の1型糖尿病に対しても、膵臓の機能の改善が見られたとLongo教授は話す。

さらに、Longo教授と研究チームによると、断食は糖尿病以外にも、ガン、心臓病やその他の老化に伴う病気を緩和させるという。彼らはScience Translational Medicineに発表した論文の中で、一か月に5日間、3か月のスパンで行った特別な断食療法により、患者たちの症状が良くなったと報告している。科学者らは、断食が細胞の再生と活性化を促すことに注目しており、今後様々な病気に対して活用されることを期待している。

(翻訳編集・張ミョウ)