日本シニア層の海外リタイア地として最も人気のあるマレーシア。近年、移住する中国人が急増している。大半は長期居住ビザ「MM2H(マレーシ・マイセカンドホーム)」の取得者だ(Rahman Roslan/Getty Images)

中国の中産階級の移住先にマレーシアが人気

日本シニア層の海外リタイア地として最も人気のあるマレーシア。近年、移住する中国人が急増している。大半は長期居住ビザ「MM2H(マレーシ・マイセカンドホーム)」の取得者だ。

日本人もよく利用するMM2Hビザとは、マレーシア政府が2002年から導入した、最長10年間滞在可能・更新可能の移住ビザで、取得に年齢制限はないが、一定の経済力が求められる。50歳以上の申請条件は比較的緩く、35万RM(約875万円)以上の財産証明と、毎月1万RM(約25万円)以上の収入証明が必要だが、50歳未満は50万RM(約1250万円)以上の財産証明と同月収証明が必要となる。

中国富裕層の主要移民先、米国やカナダ、オーストラリアなどに比べて、MM2Hビザは比較的取得しやすいため、中国の中産階級が飛びつき、そのうち、定年退職したシニア層も一定の割合を占める。

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