遼寧省選挙不正の内幕 4人の「トラ」が関与 約千人を調査
中国全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の遼寧省代表(国会議員に相当)選挙で不正な金銭授受に関わったとして、数十人の中管幹部(省部級正職と省部級副職と一部の庁局級正職)を含む約千人が罷免、または取り調べを受けている。国内メディア「財新網」が4日伝えた。
報道によると、当局は2年前、すでに遼寧省人代選挙の不正を把握していた。情報筋の話では、今年4月当局反腐敗キャンペーンの一環で、選挙不正を調査の重点にし、同省の約600人の代表(地方議員に相当)とそれぞれ面談をしたという。4カ月の調査を経て8月に不正の実態が徐々に明るみになり、約千人の関係者が不正に関与したことがわかった。中には、汚職と腐敗で現在当局の取り調べを受けている、または司法機関に起訴された「トラ」(大物幹部)である、省部級幹部4人も含まれるという。
この4人は今年3月に「重大な規律違反」で失脚した前遼寧省トップ、省党委員会(以下、党委)書記の王珉氏と前党委常務委員の蘇宏章氏と、同省人民代表大会(以下、省人代、地方議会に相当)常務委員会の前副主任の王陽氏と鄭玉焯氏という。
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