中国軍総参謀長が訪米へ 南シナ海衝突で両政府が言い合い
【大紀元日本5月14日】中国人民解放軍の房峰輝総参謀長が13日、米国訪問のため北京を出発した。15日に米軍制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長と会談する予定。中国とベトナムの南シナ海における最近の衝突が議題になるとみられる。
米国防総省は、房氏の訪問は両軍の関係を深めるためだとしている。デンプシー氏も昨年4月、中国を訪問しており、今回の房氏の訪問は「両軍関係の改善をめぐり(前回の)会話を続ける」と国防総省のカービー報道官は述べた。
房氏は国防総省を訪問する前に、カリフォルニア州サンディエゴを訪れ、原子力空母「ロナルド・レーガン」や沿海域戦闘艦「コロナド」を視察することになっている。
房氏の訪問は、南シナ海の西沙(パラセル)諸島付近で中国とベトナムの艦船が衝突するタイミングと重なる。同係争海域で中国の国有石油会社が掘削作業を始めようとしたことをきっかけに、今月3日からにらみ合いが続いている。
南シナ海での緊張について、ケリー米国務長官は12日、「中国の挑戦だ。この攻撃的な行動を深く懸念している」と強い表現で非難した。ラッセル国務次官補も8日にベトナムを訪問した際、中国の石油掘削作業を「緊張を高める一方的な行為」と批判した。
米側の批判に対し、中国外務省の華春瑩報道官は「中国の主権と利益に関して無責任に発言する権利は米国にはない」と反発。中国の同海域での掘削作業は「中国の主権範囲内」で行っており、「ベトナムとは無関係で、米国とはなおさら、何の関係もない」と反論した。双方言い合いの中での房総参謀長の今回の訪問では、衝突の着地点を探ることが課題のひとつになるとみられる。
(翻訳編集・張凛音)
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