【大紀元日本11月11日】
時代の激動に伴って、中国における文化ジャンルや表現形式なども多彩で豊富な様子を呈している。その中で、庶民的で通俗文化の「順口流」が近年尽きなく創出され、多大な人気を博している。そして、インターネットの普及は「順口流」を含め庶民文化の伝播や創作を加速し活発化させている。
「順口流」とは、民間で流行っている話し言葉による韻文の一種、文句の長さは一様ではないが、非常に語呂がよいのが特徴である。それは庶民が日常生活の中で口から出まかせに詠んだものなので、「順口流」とよばれるのである。それは一般的に作者不明であり、鮮明な時代性を有している。
「流行語で読み取れる激変の中国」は、第11回からこの「順口流」をいくつか紹介していく。今回は「欠如しているのはただ陳勝・呉広の出現だけだ」と題した「順口流」の前半分を紹介する。
「欠如しているのはただ陳勝・呉広の出現だけだ」
お前らのオフィスビルは奢侈極まり、
お前らの公用乗用車はしゃにむに走り回る。
お前らの女房と子女の多くは自由社会で暮らし
お前らの愛人らもきわめて勢いを振るっている。
お前らの住宅は国から保障されており、
お前らの待遇はいつも増え続けている。
お前らの飲食代は公費で支払い、
お前らの娯楽はいつも賄賂で賄う。
お前らの仕事は麻雀でもやれるが、
お前らの外出はいつもパトカーが先導している。
お前らの私欲は毎日も膨らみ続け、
お前らの役所は永遠に高いところにある。
お前らの目には国民が殺戮を待つ羊であり、
お前らの座右銘は金銭至上そのものである。
お前らの賄賂は手に持てぬほど多く、
お前らの格言は「乳を飲ませてくれれば誰でも母」である。
吾らは住宅を購入すれば奴隷のように働くが、
お前らは豪華な住宅を複数持ちつつもほとんどが只のものである。
吾らの仕事は日増しに忙しくなり、
吾らの賃金は長年にわたって上がらない。
吾らの医療費はますます高くなるが、
吾らの食品はますます汚染されている。
吾らの支払う税金はますます多くなるが、
吾らの生活はますます絶望的に落ちていく。
吾らの冤罪を訴えるところがなくなり、
吾らの権力はお前らに忘却されてしまう。
(つづく)
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