【大紀元日本6月19日】パソコンとその周辺機器の周りには「タコ足」がたくさん伸びている光景が随所に見られる。タコ足のようなたくさんのコードがコンセントに繫がっているのは、面倒なだけでは済まず、景観や安全上の問題も無視できない。この問題を解決するために、米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究グループは数年間の研究によって、無線送電の技術を開発した。
無線送電技術の原理は、物体の共鳴現象を利用したものである。一つの物体が、特定の周波数のエネルギーを別の物体に伝えると、後者に震動が起こる。二つの物体に同じ周波数の共鳴が生じたとき、互いにエネルギーを伝送することができる。
研究グループは、この原理に基づいて、電球で無線送電実験を行なった。銅線コイルで作った二つの電磁共鳴装置を、一つを送電側に繋ぎ、もう一つを2メートル以上離れた60ワットの電球に繋いだ。送電側の銅線コイルから特定の周波数のエネルギー波を送り出すと、受け入れ側の電球が点灯することに成功した。
現段階で、伝送できる電力とその距離は、まだ限られているが、パソコンや携帯電話などの小型電気製品に対しては、すでに実用段階に入っていると同研究グループの責任者であるマリン・ソーラチッチ教授は語った。
この技術が実用化すれば、電気製品に面倒なコードをつなぐことはなくなるが、生活圏内にあふれる電磁波が健康に及ぼす影響は、新たな問題にならないかと懸念される問題もある。
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