ゾウのふん、バイオ燃料の生成に一役=オランダの科学者

オランダの科学者らがゾウのふんに含まれる菌が繊維や木材を分解し、バイオ燃料を生成する働きを持つことを発見した。オランダのアルコールメーカー、ロイヤル・ネダルコ社の事業責任者が18日に開かれたバイオ燃料に関する会議で発表した。

それによると、ロイヤル・ネダルコ、デルフト工科大学、バード・エンジニアリング社の科学者が、ゾウのふんに含まれる菌に、木材の糖分を効率的に発酵させる酵母の発生を助ける作用があることを発見したという。

ロイヤル・ネダルコの事業責任者マーク・ウォルドバーグ氏は「われわれは今回の発見を技術面での大きな進歩ととらえています」とコメント。

商業的に実用化するにはまだ時間がかかるとしながらも、2009年には新手法での燃料生産を同社の工場でスタートさせることが可能だという。

バイオエタノールを手がける企業では、穀物やてん菜などからの糖分抽出が広く行われている。また、一部の会社では小麦などのふすまや、わら、木材から燃料を生成する技術の開発が進められている。

[プラハ 18日 ロイター]