古い物を捨てられないのは執着! 断捨離が教えてくれた5つのこと

ミニマリズムと言えば、ほとんどの人が真っ先に思い浮かべるのが「断捨離」ではないでしょうか? 必要ないものを断ち切り、余計な物を捨て、物への執着や依存から離れることで、空間も心も穏やかになる、という考え方です。
 
でも、私のように買い物が大好きで、買い物で生計を立てている身としては、なかなか実践できませんでした。引っ越しを機にようやく本格的に断捨離を始め、物を整理する心地よさを初めて味わい、少しずつこの考え方を生活のさまざまな場面に取り入れるようになりました。
 
この過程で、シンプルな暮らしにもいろんな形があること、そして自分にぴったり合った、私だけのスタイルを見つけられたのです。
 
断捨離の過程では、心がスッキリして楽しい瞬間がたくさんありましたが、迷ったり挫折したり、後になって「あの時捨てなければよかった」と思う後悔もいくつかありました。シンプルな暮らしを始める前にこれらのことを理解していれば、遠回りをせずに済んだかもしれません!
 

断捨離が教えてくれた5つのこと

気づき①:捨てるために捨ててはいけない

失くすためだけに物を失うべきではありません。(Shutterstock)
捨てるために捨ててはいけない(Shutterstock)

断捨離を始めた当初はちょうど上海から台北に引っ越すタイミングで、荷物が少ないほど梱包時間が減り、輸送費も節約できるので、「捨てる」ことがとても魅力的に感じました。上海では中古品の売却が簡単でスピーディーだったので、物を手放すのは難しくありませんでした。最初は一気に大量の物を減らし、捨てる快感を得ると同時に、減らすことのメリットをすぐに実感できました。
 
 その「減らした時の心地よさ」をもっと味わいたくて、さらに物を捨て続けましたが、後半になると「捨てるために捨てる」という悪循環に陥りやすくなりました。
 
たとえば「何日連続で物を捨てる」という目標を立てると、家の中を探して捨てる物を見つけようとします。最初は簡単に余分な物が見つかり、より快適な空間が手に入りますが、後半になると無理やり探すようになり、捨てる物が見つからないと逆に不安になることさえありました。
 
断捨離を実践しているときにこんな状態になったら、まずは一旦ストップして、今の環境が自分にとって満足できる状態かどうかをしっかり見つめ直してください。完全に満足していなくても、捨てることが心理的な負担になってしまい、本来の「生活を快適にする」という目的から外れているなら、目標をいったん置いておき、整理したい気持ちが湧いたときに再開するのがおすすめです!

気づき②:捨てることは学びと収穫のプロセス

片付けのプロセスは、学びと成長のプロセスです。ワードローブを整理することで、自分自身をより深く理解することができます。そして、時間をかけて手放すことで、整理整頓はより意義深いものになります。(Shutterstock)
捨てるプロセスそのものが学びと収穫です。クローゼットを整理しながら自分をより深く知ることができ、時間をかけて断捨離をするからこそ意味があるのです(Shutterstock)

 断捨離を進めると、視覚的なノイズが減り、イライラが軽減されるのが最もすぐに感じられるメリットで、私がシンプルライフを始めた最初の半年で一番嬉しかったことです。
 
断捨離を繰り返すうちに捨てるものが減っていき、今では一番大切なのは、断捨離の過程で学んだことです。
 
たとえばクローゼットを整理する中で、残す服と捨てる服を見比べることで、自分が一番よく着る形や色が何かを理解できます。このような振り返りと自己理解を通じて、捨てる行為そのものが学びと収穫になります。良い気分を得るだけでなく、自分自身をより深く知る機会になるからこそ、時間をかけて断捨離する価値があるのです。

気づき③:相手の自主性を尊重する——人の断捨離を手伝ってはいけない

整理を始めたばかりの頃、家族や友人が私の行動に興味津々で、しょっちゅう進捗を見に来ては「どうしてそんなに捨てられるの?」「何を基準に捨てているの?」と聞いてきました。そこで私は周りの人に経験を共有し、もっと多くの人と一緒に減らしの旅に出たいと思いました。
 
ところが、物語はまったく予想通りに進みませんでした。途中で「これを勧めたら変わるかも」と周りを説得しようとしたのですが、だんだん気づいたのです。シンプルライフという話題は、人に話すとプレッシャーになってしまう。特に物を大切にする親にとっては、私が話題を振っただけで会話がギクシャクしてしまうことが多かったのです。
 
私の気持ちは善意でしたが、周りの人を変えようとしたり、勝手に人の物を捨てたりすることは、相手の自主性を侵害することになります。シンプルライフを歩んでいる最中に、誰かがずっとそばで「そんなに捨てるのはもったいない」「最初にそんなに買ったから後悔してるんでしょ」と小言を言うようなものです。そうなると、今一番大切なことに集中できなくなり、自分だって理解されない苛立ちを感じ、喧嘩や誤解が生まれてしまいます。
 
どんなに良い意図でも、自分の考えを押し付けてしまうと、結果はたいてい良くありません。相手に心理的な負担をかけるだけになってしまいます。

気づき④:捨てられないものは一旦「保留箱」へ

「片付けたいけど、どうしても捨てられない気持ちが出てきたらどうすればいい?」これは私が一番よく聞かれる質問です。
 
一見当たり前すぎる答えですが、そんな時は必ずこう伝えます。「捨てられないなら、絶対に捨てないで!」
 
 そう答えると、友達の顔には複雑な表情が浮かびます。「え、本当に捨てなくていいの!?」と喜ぶ一方で、「でも減らすと生活が自由になるって言ってたよね?」と疑問も混じります。捨てるか捨てないかで悩んでしまうのです。
 
 物に対してまだ愛着がある、または手放すか決められないときは、急いで捨てず「保留箱」を用意して一旦しまっておきましょう。いつか「もう大丈夫」と思える日が来たら、その時に改めて判断すれば、後悔がぐっと減ります。

気づき⑤:友情を簡単に断捨離しない
 

友情とのつながりを簡単に断ち切らないでください。(Shutterstock)
友情を簡単に断捨離しない(Shutterstock)

SNSの助けもあって、私たちは毎日、友達やインフルエンサーの生活を眺める時間を過ごしています。SNSに映る生活が100%本当ではないとわかっていても、長く見ているとつい比較してしまいます。
 
自分の気分や状態が悪いとき、特にイライラしやすく、何を見ても気に入らなくなります。友達の一言や、共感できない投稿を見ているとどんどん不快になり、不安の原因から遠ざかりたくなります。そんなときにちょうど「人間関係の断捨離」をしようとしていると、大切な人をうっかり削除してしまうこともあります。
 
そんなときは一旦置いておいて、自分が好きなことに集中したり、外に出て歩いたりして、注意を切り替えてみてください。イライラに浸からないことが大切です。少し落ち着いた後で、それでも特定の人の投稿がどうしても不快なら、その人と距離を置くことを考える、という流れがおすすめです。
 
結局、ある年齢になると、本当に心の通じる友だちを作るのはますます難しくなります。一時のイライラや衝動で大切な人を切ってしまい、後で後悔したり関係修復に苦労したりするのは、本当に勿体ないことです!
 
(本稿は、台湾の書籍『私のシンプルライフ練習(原題:我的簡單生活練習)』(時報出版、タイトルは編集部訳)より、一部を再編集して掲載しています。)

艾波