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長年の喘息が薬なしで治癒 ― 薬学博士が語る生命の奇跡

幼い頃を振り返りながら、台湾出身の薬学博士・林威宇氏は、「家と病院を行ったり来たりしていた」と語ります。喘息の発作が起きるたびに救急外来を受診し、吸入器で発作を抑えた思い出が今も鮮明に残っているそうです。彼の家系は重度のアレルギー体質で、物心ついたときからずっと喘息に苦しめられてきました。

林博士はエポックタイムズの姉妹メディア・新唐人テレビのインタビュー番組「細語人生」で、病弱な喘息の子どもから、健康な薬学博士へと成長した奇跡のような体験を語りました。

「発作が起きると、両親がすぐに私を抱えて救急に連れて行ってくれました」と博士は話します。「病院では気管支拡張剤を吸入して、酸素マスクをつけて呼吸を整えるのです」

喘息は、彼の子ども時代のあらゆる日常に影を落としました。横になると息が苦しくなるため、夜は座ったまま眠ることもありました。学校にはいつも大量のティッシュを持って行き、まるで水道の蛇口が閉まらないように鼻水が止まらなかったそうです。18歳のときには、健康診断で不合格となり、台湾での兵役にも就けませんでした。

「私のIgE値は正常の20倍もあったのです」と博士は振り返ります。「発作のたびに医師は気管支拡張剤を吸入させたり、ステロイドを処方したり、酸素マスクをつけて呼吸を助けてくれました。症状が落ち着いてからやっと退院できる、そんな繰り返しでした」

アメリカ国立衛生研究所によると、IgE(免疫グロブリンE)とは、アレルギーや湿疹、慢性的な皮膚感染などに関係する抗体の一種で、IgE値が高いことはアレルギー疾患の指標になるとされています。

長年病気に苦しみながらも、林博士はその経験をきっかけに「医療の道を志す決意」を固めました。台湾の高雄医科大学大学院で薬学を学び、病を治す方法を探し求めたのです。「何か薬でこの病気を改善できないか、治療につながる発見ができないかと思ったのです。それで薬学を専攻しました」と博士は語ります。

しかし、薬学博士号を取得し、長年研究を重ねても、彼はついに決定的な突破口を見つけることはできませんでした。薬の専門家としてあらゆる知識を持ちながらも、林博士は次第に「この病とは一生付き合うしかないのかもしれない」と、現実を受け入れるしかなかったといいます。

「現代医学では、喘息のような病気を『抑える』ことはできても、『完全に発作を起こさないようにする』ことは、今のところまだできないのです」と博士は静かに語りました。

新唐人テレビのインタビュー番組「細語人生」の司会者、宇欣氏(新唐人TV)

 

人生の転機

生涯、病の苦しみを背負って生きていくしかない 、そう覚悟していた林博士の運命を、大きく変える出来事が突然訪れました。

25歳のとき、博士課程の研究に没頭していた彼のもとに、ある日、学内の後輩から「9日間連続の気功講座に参加しませんか」と誘いがありました。当初は忙しさを理由に断るつもりでいましたが、最終日に「行く」と約束していた手前、行かないのも気が引けて、講座の最後の30分だけ顔を出したそうです。

「中年の男性が、みんなに気功の話をしていました。内容はもうほとんど覚えていません」と彼は語ります。その講座で、林博士は短い時間ながらも、いくつかの気功の動作を学びました。

「翌朝、目が覚めたとき、鼻が完全に通っていたのです。呼吸が本当に楽で、こんなに気持ちよく眠れたのは初めてでした」と彼は当時の驚きを振り返ります。

後になって林博士は、自分が学んだのは「法輪功」、またの名を「法輪大法」と呼ばれる修煉法だと知りました。法輪大法は「真・善・忍」を基本の教えとし、静坐や功法の動作を通して心身を整える修煉法です。林博士はその理念に強く惹かれ、詳しく知りたいと思うようになり、法輪功の主要著作『轉法輪』を読み、本格的に修煉を始めました。

それ以来、彼の喘息は一度も再発していません。20年以上経った今も薬を一切使っていないといいます。「私のIgE値は、以前は正常の20倍もありましたが、今は完全に正常値になっています。けれど薬を飲んだことも、治療を受けたことも一度もありません」と博士は語ります。「実際、私の周りにも喘息を抱える友人はたくさんいますが、こんなことが起きた人は誰もいません」
 

病を癒すだけではない

林博士の身体が健康を取り戻したのは、奇跡の始まりにすぎませんでした。法輪功を修煉し始めて間もないある朝、彼は驚くような体験をしました。トイレに行った後、便器の中が鮮血で真っ赤に染まっていたのです。

通常、家族に大腸がんの病歴がある人の場合、便に血が混じるのは重大な警告サインであり、すぐに大腸内視鏡検査を受けるべき症状です。しかし林博士は、ふと『轉法輪』の中で説かれている「身体の浄化」のことを思い出しました。

「私は心を動かさずにいました」と博士は話します。「そして翌朝またトイレに行ったら、血は一滴も出ていなかったのです」

その出来事をきっかけに、林博士は法輪功が単なる健康法ではなく、精神面の修養でもあることに気づきました。修煉を続ける人々の多くが、驚くほど健康で、治療の難しい病気をも克服していることを知ったのです。

林威宇博士が他の法輪功学習者とともに煉功を行う様子。(新唐人テレビ)

 

健康と科学を見つめ直して

薬学博士としての立場から、林博士は現代医学の限界を率直に認めています。彼は、もし科学者たちが偏見を持たずに「常識を超えた現象」に向き合うことができれば、人類の科学は大きく前進すると語ります。

「今の実証科学は、人が『なぜ病気になるのか』を研究しているだけで、『なぜ病気にならずにいられるのか』という視点を持っていません」と博士は言います。「もし法輪功を修煉している人たちが、なぜこれほど強い免疫力を持つのかを公正に研究できたら、それは人類科学への大きな貢献になるでしょう」

博士は自らの体験を、原子核を発見した『原子核物理学の父』アーネスト・ラザフォードの実験に重ねます。「ラザフォードは2,000回に1回の確率でしか成功しなかった。ヘリウム原子が原子核に衝突し、反射するのはごく稀なことだったのです。同じように、喘息の人がこれほど多い中で、薬をまったく使わずに完全に回復したのは、私だけかもしれません。その確率は本当に奇跡的です。なぜ自分だけが例外だったのか――それは、私だけが法輪功を修煉していたからです」
 

健康な体は、健康な心から

いまでは林博士の体は完全に健康で、心も穏やかに満ちています。彼は、法輪功が教えてくれた最大のことは「心の状態こそ健康の源である」という気づきだと話します。

「たとえば、いつも怒ってばかりいる人は血圧が高くなり、コントロールができずに体を壊してしまいます」と博士は説明します。「私たち法輪功の修煉者は、どんなときでも平和で善良な心で人や出来事に向き合うよう自分を律しています。だから、心がいつも穏やかに保たれ、そのこと自体が心身に良い影響を与えているんです」

幼い頃から喘息に苦しみ、病弱だった一人の少年が、今では心身ともに健康な博士となった 、林威宇博士は、自分の歩んできた道が、同じように悩む人々に希望を与えられたらと願っています。

「人はよく『健康が第一』と言いますよね」と博士は微笑みながら語ります。「健康を失えば、すべてが意味を失う。その言葉は本当にその通りだと思います」

林威宇博士は、「真・善・忍」を実践することで、薬局管理者としての職務をより良く果たすことができたと述べています。(写真提供:林威宇)

(翻訳編集 華山律)

中国関連の話題に焦点を当てる大紀元の寄稿者です。
Yu Xin