アメリカで長く続いた政治キャンペーンシーズンが終わり、私たちは再び、家族や地域社会、地元の課題に目を向けることができるようになりました。国政レベルでの党派争い(政党間の対立)も重要ですが、今は少し立ち止まって考える良い機会です。
選挙期間中に、私自身の考えや友人たちとの会話から得た教訓は、「人が言うことよりも、実際にすることの方がはるかに重要だ」ということでした。
これは、票を得るために大きな約束をしたり、対立候補を非難する政治家にも当てはまります。信念を持った政治家でさえ、政治の争いに巻き込まれることがありますし、信念の浅い政治家であれば、さらに問題のある発言をするかもしれません。けれど最終的に私たちが投票の際に考えるのは、「この人は与えられた権力を使って何をするのか」という点です。言葉も重要ですが、行動はそれ以上に大切なのです。
この原則は、私たちの日常生活にも当てはまります。しかし、それについて語られることはあまりありません。親切な言葉、善意のある目標、不正義に対する抗議――どれも大切ですが、それだけでは十分とは言えません。重要なのは、私たちが「どこに自分の時間、エネルギー、資源を注いでいるか」ということです。
2024年が終わり、新しい年を迎える今こそ、自分の行動の重要性について振り返る絶好の機会です。昨年、素晴らしい意図を持っていたかもしれませんが、今こそその結果を振り返るときです。それこそが本当に重要なことなのです。
行動が言葉よりも雄弁である5つの理由
1. 行動は目に見える変化を生み出す
個人の生活においても、地域社会においても、意図だけでは現実を変えることはできません。私たちは日々の習慣によって形成されます。社会においても、結婚、教会、クラブ、法律制度などがその役割を果たします。世界を変えたいなら、ただ語る人ではなく、築く人でなければなりません。
2. 行動は持続的な影響を与える
行動はその場の状況を変えるだけでなく、未来の世代にまで影響を与えます。私の例では、大学へ進学し、妻と出会い、家庭を築いた選択が、今では4人の子どもたちへとつながっています。私は彼らが新しい命を育み、希望にあふれ、親切な人々で世界を満たしてくれることを願っています。
3. 行動は自分自身に責任を持たせる
働くという経験は、責任を学び、「言葉の重み」を理解するきっかけになります。私は少人数のチームで働いており、メンバー同士の信頼がとても重要です。言ったことを守らなければ、その信頼はすぐに失われます。言葉と行動が一致してこそ、人に信頼され、尊敬されるのです。
4. 行動は手本を示す
私は4人の子どもを育てている親として、これは特に実感しています。私の行動は、子どもたちにとっての手本になるだけでなく、家族の外でも周囲の人々の期待や文化を形作るものです。行動によって、私たちは良き影響を社会に与えているのです。
5. 行動は本当の人間性を明らかにする
行動こそが、その人の真の姿を映し出します。キリスト教の聖書「ヤコブの手紙」には、「行いのない信仰は死んでいる」と書かれています。信じていると言うのは簡単ですが、それを行動で示さない限り、それは自己満足か、見せかけの美徳にすぎません。行動には犠牲が伴うからこそ、その人の誠実さが問われるのです。
言葉は、行動に比べてはるかに軽いものです。誰かを知りたいなら、その人の行動を見てください。世界を変えたいなら、まず行動を起こしてください。より良い人間になりたいなら、行動に責任を持ち、それを実行してください。あなたの「すること」こそが、他人に直接的な影響を与えるのです――ただの言葉以上に。
(翻訳編集 井田千景)
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