フルーツは、ビタミン、食物繊維、ミネラルを豊富に含み、さらに多くの有益なファイトケミカルを含むヘルシーなスイーツです。
毎日いろいろな果物を食べることによって得られる健康効果は、その栄養成分によって異なると考えられています。雑誌『循環(Circulation)』に掲載されたハーバード大学の調査では、1日に5皿(果物2皿、野菜3皿)の青果物を食べると、健康に大きな効果があると報告されています。ここでは、その栄養価の高さが際立つ5つのフルーツをご紹介します。
1.ブルーベリー
ブルーベリーにはポリフェノールが豊富に含まれており、高い抗酸化力を発揮します。ブルーベリーを定期的に摂取することで、血圧を下げ、がんを予防し、認知機能の低下を遅らせる効果が期待できます。
米国栄養士会の論文によると、ブルーベリーは一般的な果物の中で最も抗酸化物質が豊富で、ハイブッシュブルーベリー100gにはアントシアニン(抗酸化物質)が387mg含まれ、ブラックベリーの1.5倍もあるそうです。
ブルーベリーの抗酸化作用は、DNAの酸化的損傷を抑制するのに役立ちます。学術誌『Carcinogenesis』に掲載された研究では、ブルーベリーとリンゴのブレンドジュースにケルセチンとビタミンCのサプリメントを加えて4週間飲んだところ、DNA損傷が20%減少したことが報告されています。DNA損傷は老化や癌のリスクと関連しています。
またブルーベリーは心臓に良いポリフェノールを豊富に含み、低密度リポタンパク質(LDL)の酸化を抑え、動脈壁にコレステロールが蓄積される速度を制限し、血圧を低下させて心臓病のリスクを低減させる効果があります。
ブルーベリーに含まれるアントシアニンは、高齢者の認知機能低下の速度を遅らせることができます。 『Annals of neurology』誌に掲載された研究では、6年間の追跡調査により、ブルーベリーやイチゴの摂取は認知機能の低下を2.5年遅らせたと報告されています。
また、アントシアニンは、糖尿病の抑制、インスリン感受性の向上、血糖値の低下にも効果があります。 有効成分であるブルーベリーを含むスムージーを摂取すると、インスリン感受性が高まる可能性があるとする論文が『Journal of Nutrition』に掲載されました。
さらに、ブルーベリーには抗酸化物質や微量元素のマンガンが含まれており、体の治癒を助け、炎症を抑える効果が期待できます。また、ブルーベリーの抗酸化作用と抗炎症作用は、激しい運動の後の痛みを軽減し、筋肉をより早く回復させるのに役立ちます。
(つづく)
(翻訳・井田千景)
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