中央アメリカの国ベリーズ:カラコルのカーナピラミッド
ベリーズの歴史において、マヤ文明は非常に重要な意味を持っています。マヤ文明は紀元前1500年頃から始まり、900年頃に没落しましたが、マヤ文明による影響はスペイン人が中央アメリカに侵入した15世紀まで続きました。
ベリーズには2つほど重要なマヤ遺跡があります。1つは南部のマヤ山地にある都市国家カラコル、そして、もう1つは、グアテマラ国境付近にあるシュナントゥニッチ(Xunantunich)遺跡です。
ベリーズにある遺跡はほとんどが早期古典時代のもので、紀元前1000年頃からマヤ人の生活の跡が見られます。カラコルはベリーズ最大のマヤ遺跡であり、マヤ語では「カタツムリ」の意味を持っています。
1930年代に遺跡が発見され、1950年代から発掘作業が開始されました。そして、1985年以降、この遺跡の重要性が世の中に認識され、大規模な調査が行われ始めたのです。
1986年、ある石造りの円形の祭壇が発掘されました。この発見により、カラコル遺跡はティカル遺跡よりも広いことが確認され、かつてマヤ最大の都市だったのではないかと言われています。
マヤの人々は高原でこのような大都市を建設しましたが、しかし、現在のところ、水源となる場所や水利システムのような跡は発見されていません。では、当時の人々はどのように生活していたのでしょうか。この問題は現在も多くの考古学者たちを悩ませています。
遺跡内のカーナピラミッドはベリーズで最大のピラミッドとされ、「天空の地」という意味を持っています。現在もなお、ベリーズ国内で最も高い場所にある建造物と言えます。
(つづく)
――正見ネットより転載
(作者・意文/翻訳編集・天野秀)
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