中国の宮廷料理は、どれも描いたように美しく、料理そのものだけではなく、飾りつけでさえ芸術と言え、本場のものは普段では見られません。本日は、椎茸のごちそう蒸し(蘭花香菇)を皆さんにご紹介したいと思います。
この料理を見た瞬間、精巧な装飾品が皿に置かれていると思うでしょう。真ん中の模様も生き生きしていて、とてもきのこや鶏の胸肉、パクチー、そして、赤ピーマンでできたとは思えません。
もちろん味の方も格別なもので、きのことパクチーの独特の風味が食欲をそそり、また、柔らかい肉もさっぱりしていて、宮廷料理の高雅な味わいを楽しめます。
この料理の作り方を覚えれば、伝統的な芸術も楽しむことができ、また、食材の使い方も上手になります。味は癖がなく、繊細な味付けの一品です。
下の作り方の動画も見て、作ってみて下さいね。
材料
しいたけ 250g
鶏むね肉 200g
パクチーの葉 適量
赤ピーマン(赤パプリカ)3個
卵白 3個分
塩 6g
水 100ml
鶏がらスープの素 3g
白コショウ 1g
溶かしバター 100g
片栗粉 適量
水溶き片栗粉 30g
ネギ生姜水 80g
サラダ油 10g
ごま油 5g
作り方
(1)ネギを5cm幅に切り、生姜をスライス。水80mlを入れたボウルで、汁気が出るように揉んで「ネギ生姜水」を作る。
(2)鶏肉の筋膜を取り除き、細切り。水を入れたボウルで汚れを洗い落とす。
(3)赤ピーマンを小さな菱形に切る。
(4)(1)のネギ生姜水50g、(2)をミキサーにかけペースト状にしたらボウルに移す。
(5)(4)に卵3個分の卵白を入れ、塩4g、鶏がらスープの素2g、白コショウ1g、ネギ生姜水30g、水溶き片栗粉20gを入れて白っぽくなるまでよく混ぜる。
(6)溶かしバター100gをさらに加えてよく混ぜる。
(7)しいたけをボイルし、ペーパーで水気を取り、片栗粉をまぶし皿に並べ、(6)を上に乗せる。
(8)(7)にパクチーの葉と(3)で蘭の花形を作る。蒸し器に入れて5分蒸す。
(9)フライパンにサラダ油10gを入れてから火をつけ、水100g、塩2g、鶏がらスープの素1g、白コショウ1gを入れ、沸騰したら水溶き片栗粉10g入れよくかき混ぜ、ごま油5gを回しかける。
(10)(9)の餡を(8)の上にかける。
赤ピーマンは赤パプリカでも代用可
食材と調味料の提供元
オーガニック クランデール
https://courantdair.jp/
今日のシェフさんは…
料理人 李凱(り がい)
1968年、中国開封出身。1986年、開封市技工学校の調理専攻課程入学。88年、同校を卒業、開封市外事観光局所属のレストラン「開封礬楼御酒楼」で中国料理の調理師として従事。91年、中国国家が認定する「1級調理師」資格を取得。中国伝統の宮廷料理に精通しているほか、糸のように細い「龍須麺」や中国宮廷の点心など面点(小麦粉を主材料とする点心や麺)づくりを得意とする。2004年、「開封礬楼御酒楼」総料理長およびマネージャーを兼任。2004年10月に来日、港区赤坂の中華料理店「赤坂天府」で調理師のちに総料理長。2009年11月には、元総理の村山富市氏をふくむ小宴席を担当。中国宮廷料理をふるまい「今まで食べた中で、最もおいしい中華料理でした」との好評を得た。2011年より、新宿の台湾料理店「霞舫酒家」料理長。2016年より「健康中華 青蓮」神保町店で料理長。2020年より中華料理店・新宿「味の初 蓮」で料理長、現在に至る。
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