Aはアップル(リンゴ)、Bはビーツ(サトウダイコン)、Cはキャロット(ニンジン)の頭文字。この3種の野菜から絞ったジュースがABC果汁です。「運動は嫌い。節食もできない」。そんなズボラな人にもできる、画期的なダイエット方法ご紹介します。まずは毎朝コップ1杯を3週間続けてみて。
ABC果汁でお腹回りスッキリ 内臓脂肪を減らし、視力回復にも
リンゴとキャベツは知っているけど「ビーツってどんな野菜だったっけ」という人も多いと思います。ビーツは、ロシア料理の定番であるボルシチに欠かせない赤い根菜。輸入品を扱っているスーパーなら、缶詰のものがいつでも入手できます。
でもビーツはどうも慣れないので苦手、または入手できないときは、キャベツのCに替えてACC果汁でも可。リンゴの季節でないときは、バナナのBに替えてBBC果汁でもOKですよ。
さて、作ってみる前に、ABC果汁のどんな点がダイエットに有効なのか、ちょっとご紹介しましょう。よく知られているような、ただの果物や野菜のジュースではなく、スプーンですくって食べるスムージーです。
果肉や皮、絞りかすまで残らず食べられるので、不溶性の食物繊維を多く摂取することで、体内の老廃物を排出しやすくなります。食物繊維は、大腸のなかで水分を含むことで便の量を増やし、腸の動きを活発にして便意を促すため、便秘の解消にも有効です。
また、ABC果汁に含まれる絞りかすは、食べるときに必ず咀嚼することと、胃のなかに未消化のまま長時間残ることで「満腹感」が持続しますので、過食の抑制にもなります。
さらに、胃から小腸へ移動した食物繊維は、身体に有害なコレステロールや過剰な胆汁、さらには人体に不要な重金属や老廃物を吸着して大腸へと運び、そのまま排泄されます。
職場のつきあいで飲酒の機会が多い人は、総合的な栄養素が不足しがち。また更年期の女性は、骨粗鬆症の予防のためカルシウムやマグネシウムの摂取が欠かせません。高齢者にとっては、認知症の予防をふくめて、脳の健康はいつまでも保ちたいものです。
そうした全ての人に、ABC果汁(ACC、BBCも同じく)は健康効果が期待できます。各種ビタミンやミネラルを効率よく摂取することができて、ダイエットにも最適。体内の毒素を排出し、血液循環を改善することは、視力アップのほか、記憶力の改善や免疫力の向上にも役立つ上、がん細胞の増殖抑制も期待できます。
作り方は簡単! どなたにもできますよ
1、ABC果汁
さあ、まずはABC果汁から。特に豊富に含まれる栄養素は、食物繊維、ビタミンA、ベータカロチン、鉄分、オメガ3など。期待できる効果は、ダイエットのほか免疫力の向上、悪玉コレステロール値を下げるとともに、視力の向上や貧血の改善などです。
材料はリンゴ、ビーツ、ニンジン、水です。材料の分量比は(1.5:0.3:1.0:0.5)ですが、あくまで目安ですので、お好みにより加減してください。
調理前に、リンゴ、ビーツ、ニンジンをきれいな水でよく洗い、皮をむかずに乱切りにします。それをミキサーに入れ(ジューサーではありませんよ)分量の水を加え、スイッチON。なめらかな状態になったら、できあがり。
2、ACC果汁
ビーツはちょっと苦手、あるいは胃腸が弱いという方には、キャベツを使ったこちらがオススメ。飲みやすく、胃にも優しい上、同じ効果があります。
材料はリンゴ、ニンジン、キャベツ、水。材料の分量比は(0.5:1.0:2.0:0.5)を目安にしてください。作り方は、キャベツだけ千切り、他は乱切りで、水を加えてミキサーへ。
3、BBC果汁
リンゴやキャベツだとお腹が張る人は、バナナを使ってみましょう。ダイエット効果のほか、骨を強くし、精神を安定させる効果も期待できます。
材料はバナナ、ビーツ、ニンジン、水。材料の分量比は(1.0:0.3:0.5:0.5)を目安に。水の代わりに低脂肪乳を使ってもおいしくできます。お好みで、レモン汁を数滴加えるとさわやかな風味になります。
(文/ 順天大学付属ソウル医院家庭医学科教授・柳炳昱 翻訳編集・鳥飼聡)
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