ルクソール・エジプト・ヨーロッパ映画祭2014(Luxor Egyptian and European Film Festivalf)で銀賞を受賞した短編映画「片方の靴」(The Other Pair)の意外な結末に、ほのぼのとした気分になった人も多いだろう。
インド独立の父・ガンジーの実話に基づいて制作された映画で、上映時間はわずか6分。ほとんどセリフがなく、まったく面識のない二人の男の子の出会いを淡々と描く。映画監督のサラ・ラジク(Sarah Razik)さんは21歳。
物語は駅のホームから始まる。人混みの中、底がすり減ってぼろぼろのゴム草履をはいた男の子が、歩きずらそうにしている。男の子はホームの隅に腰を下ろし、外れてしまった草履の鼻緒を直していた。その時、ピカピカに磨かれた黒い皮靴が目に飛び込んできた。皮靴を履いた男の子はこぎれいな服を身につけ、白い紙タオルで靴についたホコリを拭き取っている。
貧しい男の子には、とうてい手に入らないようなピカピカの皮靴。男の子は、憧れと羨望のまなざしでその皮靴をみつめる。
列車が動き出すと、皮靴を履いた男の子は父親に促され、急いで列車に乗った。大人の群れに挟まれ、懸命に乗ろうとしたその時、片方の皮靴が脱げてホームに落ちてしまった。
貧しい男の子はとっさに皮靴を拾い、列車に乗った男の子に追いつこうと走り出す。しかし、一生懸命手を伸ばしても、二人の手は届かない。貧しい男の子が皮靴を電車の中に向けて力いっぱい投げたが、やはり届かなった。
列車に乗った男の子が次にとった行動とは…。
YouTubeに掲載され、とても話題になったこの映画。「心を動かされた」「涙が出た」といった多くのコメントが寄せられた。
(YouTubeより)
(翻訳編集・豊山)
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