神韻京都公演

満場の神韻京都公演 「日本のルーツをさかのぼっていくと中国にいく」

まだ街に新春の静けさが残る京都で3日、神韻京都公演が開催された。昨年の新春公演でも盛況だった京都公演、今年も開演前からほぼチケットが売り切れ、入口付近に設置された神韻公演のボードの前には多くの来場者が引きも切らずに記念写真を撮る姿が見られた。

稲垣三朗さん(盧勇/大紀元)

Youtubeの動画を見てチケットを購入したという稲垣三朗さん。音楽プロモーターとしてクラッシックコンサートなどのプロデュースを手掛け、びわ湖・洋舞コンクールの名誉顧問を務める。ネットを見ていて動画の中で見られるダンサーの舞踊のスキルの高さに目を惹かれた。

ジャーンという銅鑼(どら)の音とともに始まり、中国伝統文化の世界が次々と眼前に繰り広げられる神韻の舞台。稲垣さんは優美なダンサーの古典舞踊とオーケストラの伴奏があいまって、生々しい迫力を感じたという。演目の物語にはコミカルなものもあり素晴らしいと語った。

何千年もの長い歴史をへて連綿と培われてきた中国の伝統文化は現政権にこの数十年にわたり破壊されつづけた。今は中国国内では見ることができなくなってしまった。

「伝統というものは引き継がれていかなくてはならない」という稲垣さん。神韻公演が中国で演じられないことを神韻芸術団が舞踊で表現していることは現代中国を風刺していると感じた。

 

中国の文化に触れたいという思いが神韻公演を見るきっかけだったという千葉薫さん。建築会社の社長をしている。中国で仕事をしていた時、お客さんによく「和風」のデザインを注文されていたと言う。

日本に戻ってからも「日本のルーツをさかのぼっていくと中国に行き着く」という事を考えさせられる事が多かったと千葉さんは述べた。今回、神韻公演の舞台を見て、その思いがより深まった。

京都、奈良にある寺院などの建築は古代中国の建築様式を色濃く残し、日本に来る多くの中国人観光客も失われた文化の名残を感じるという。

「とても素晴らしい公演を見て、本当にありがたいなと思った」と言う千葉さん。「中国の方は中国の伝統文化を誇りに思っていかれたらいいかなという風に思っています」と語った。

取材をしていると県外からの来場者も少なくない神韻公演。2月に開演される次の京都公演もすでに残席はわずかとなっている。劇場によっては良い席が残ってはいるものの、いずれにせよ良い席は早めの購入がすすめられる。

2020年 
1月6~9日 神奈川県民ホール 大ホール

1月10、11日 文京シビックホール 大ホール(完売)
1月13、14日 大宮ソニックシティ 大ホール(残席わずか)
1月15、16日 府中の森芸術劇場 どりーむホール
1月18日 大阪フェニーチェ堺 大ホール(残席わずか)
1月20~23日 福岡サンパレス ホテル&ホール コンサートホール
1月27~29日 文京シビックホール 大ホール(27日、29日完売  28日夜、残席わずか)

2月1、2日 ロームシアター京都 メインホール(残席わずか)

(取材・文/大道修)