今年1月、トルコのゾングルダク地区で、ある女性のとった行動が感動的であると話題になっている。
それは冷たい雨の降る寒い日。カフェから出てきた女性が、傘を差して歩き出そうとしたところ、あるものに気を取られ、立ち止まる様子が監視カメラに捉えられていた。彼女の視線の先には、寒さで震える白黒模様の野良犬がいた。犬に同情したのか、彼女は自分のマフラーを野良犬にかけて去っていった。
この心温まる行動を起こしたのは、ディグ・エルマさん。当時彼女は、マフラーをかけているところを誰かに見られていたとは思っていなかったという。偶然にも監視カメラに収められた映像がソーシャルメディアで拡散されるようになり、その後、地元の新聞記事などでも「人類は死んでいない」などの見出しで、彼女の優しさを賞賛する声が多数取り上げられることになったのだ。
Dodoのインタビューでエルマさんは「私のとった行動がここまで広まるとは思っていませんでした。ただあの日は寒かった。そんな中、犬が震えているのを見るのは辛かったんです」とコメント。また、多くの人に優しさの一例を示せたことを喜んでいるという。
ごくシンプルではあるが、凍える動物にマフラーを与えるという行動には、犬への思いやり、愛を感じさせる。もし犬が話せたならば、感謝の言葉を伝えていたことは間違いないだろう。優しい心が連鎖するきっかけを作ったエルマさん。一人一人の親切な行為もいつか日の目を見る日が来るかもしれない。小さな優しさが、大きな優しさを生み出すことも可能なのだ。
(大紀元日本ウェブ編集部)
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