生後間もない赤ちゃんの免疫システムは、他の器官同様、完全ではありませんが、細胞、タンパク質などからなる保護機能である免疫力は、無数の病原体から赤ちゃんを守るために毎日成長し、強くなっていきます。
赤ちゃんの免疫システムは、誕生時には極めて脆弱で影響を受けやすく、代わりに母親の体から母乳を通して免疫力(受動免疫)を与えてもらいます。母乳は保護免疫グロブリンに富み、有害なバクテリアやウィルスから体を守ってくれます。免疫グロブリンは消化管に存在し、赤ちゃんの健康を損なう恐れのあるバクテリアの成長を妨げます。
母親は胎盤を通してIgG(免疫グロブリンの中で最も多く血中に存在する)のような有益な抗体を送り、妊娠初期の数か月間、赤ちゃんを守ります。母乳には、有益な抗体がたくさん含まれており、それは母親自身の体が病原体に対抗するために蓄えたものなのです。
子どもの免疫システムは、2~3ヶ月かけて自力で育っていき、同時に母親の抗体は減少していきます。赤ちゃんの免疫システムは、バクテリア、ウィルス、細菌などに触れると育ちます。免疫システムは、いわゆる侵入者に対する反撃を行うのです。1歳になると赤ちゃんは、完璧とは言えないまでもかなりの免疫力を身につけます。専門家によると、子どもが完全な免疫力をつけるのは、12~14歳くらいになってからだとのことです。
以下は、赤ちゃんの免疫力を高めるためのものです。
・できる限り長い期間、母乳を与えること
・赤ちゃんを病気の人に近づけないこと
・新生児には清潔な手で触れること
・赤ちゃんの体内にある細菌を使って腸管を健康に保つこと
・母乳を与える母親は体に良いものを食べること
・適度な日光浴とビタミンDの接種をすること
生後の初期段階できちんと対処すれば、赤ちゃんの免疫システムは、どんどん強くなっていきます。健康な免疫システムは、成長して、大人になったときの基礎となるものなのです。
(当記事を寄稿しているリリアン・プレスティは、これまで「エル」、「フレア」、「トゥデイズブライド」、「ウィークリースクープ」などにも登場している管理栄養士で、子どもの栄養学についての講義を行っています。当記事は、「NaturallySavvy.com」に掲載されたものです。)
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