台北市立動物園で11月、コツメカワウソの二ナが5頭の赤ちゃんを出産した。赤ちゃんの体重は平均100グラムで、順調に成長している。飼育員は赤ちゃんのために大きなタオルを用意し、赤ちゃんたちの安心できる環境を整えた。
飼育員は、「二ナは7歳で、花蓮海洋公園の出身です。いつも、二ナが赤ちゃんの世話をしている姿を目にします」と話す。赤ちゃんがタオルの外に出ると、二ナはすぐ赤ちゃんをくわえてタオルの中に運ぶという。二ナはほとんど赤ちゃんから離れず、たとえお腹がすいていても、魚をくわえて赤ちゃんのところへ戻ってから食べる。食べ終えた後、すぐタオルの中に戻り、赤ちゃんの世話をする。なんと言っても5頭の赤ちゃんの母親なので、忙しいことは当然だ。
コツメカワウソの嗅覚と聴覚は非常に敏感で、赤ちゃんは目がまだ開いていない時でも周りの音や匂いに反応する。そのため飼育員は、二ナと赤ちゃんに不安を与えないように、できるだけ人の出入りを控えている。動物園を訪れた観客は、コツメカワウソの隣にいるかわいいコアラの姿に驚き、つい声をあげてしまうようだ。育児中の新米ママの二ナと赤ちゃんのために、動物園はコツメカワウソの前を通るときに刺激を与えないよう来場者に呼びかけている。
〈コツメカワウソについての豆知識〉
イタチの仲間で、東南アジアの水辺に生息。体長・41から64センチ、尾の長さ・25から35センチ、体重1から5キロ。肢に水かきがついており、水中を自在に泳ぐことができる。主に魚類、カエル、甲殻類、貝類などをエサとする。名前の「コツメ」の由来は「小爪」。
日本では、東京のエプソンアクアパーク品川、大阪の海遊館などで、コツメカワウソに会うことができる。また、石川県ののとじま水族館や札幌市のサンピアザ水族館では、水槽に設置したパイプを通して、コツメカワウソに餌を与えたり、握手をしたりするなどの体験ができる。
(翻訳編集・林書羽)
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