台湾語歌謡界の女王と称される江ホイのさよならコンサートが9月、故郷の高雄で開催された。一曲目に江ホイは「芸界の人生」を歌い、最後に涙を流しながら「幸せの温度」を歌って、歌手生活最後のコンサートを終えた。そして、引退の証としてマイクを透明な宝石箱に収めた。最後に、江ホイはファンたちにお礼の言葉を捧げ、43年間の芸能人生にピリオドを打った。
江ホイは43年にわたる長いキャリアで50枚ものアルバムをリリースし、台湾最大の音楽賞「金曲獎」を12回受賞。以前は北京語の歌が主流で、マイナーであった台湾語歌謡を台湾に広めた一番の貢献者でもある。多くの台湾歌手も江ホイを慕い尊敬している。江ホイは今年1月、芸能生活からの引退を発表し、多くのファンを嘆かせた。さよならコンサートは当初16回の予定だったが、多くのファンがチケットを入手できなかったため、25回に増やし、延べ25万人が江ホイの最後のコンサートにかけつけた。6800元(約2万5千円)で売られたチケットは、ダフ屋が6万元(約22万円)の値を付けるなど人気は過熱し、一大社会現象となった。
江ホイが最後の一曲「幸せの温度」を歌い終わった後、マイクとの別れの儀式を行った。江ホイはマイクをゆっくりと宝石箱の中に収め、蓋をして施錠した。そしてファンに感謝を込めてお辞儀をして、それから体の向きを変え、舞台の大階段を登っていった。上まで登ったとき、江ホイは再度ファンたちにお辞儀とお別れの挨拶をした。その瞬間、江ホイが握っている鍵と同じ形の1万本の鍵が天井から落ちてきて、ファンたちにプレゼントされた。
(翻訳編集・陳櫻華)
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