足の薬湯は簡単、安全、効果的な健康法として、中国では古くから行われてきました。この健康法を根気よく継続して実行すると、さまざまな慢性疾患や虚弱体質の改善などに効果があります。
足の薬湯健康法とは、漢方生薬を煎じて得た薬湯の中に足を入れ、薬湯の温度を38度から45度程度に保ったまま、約30分間足を温める方法です。一般的に就寝前に行うのが最も効果的です。この方法は漢方生薬の効果とお湯の温熱効果が合わさるため、経絡(けいらく)の疎通(そつう)、気血循環の改善、臓腑機能の増強、邪気の除去などに効果があります。更に温浴中に足ツボの指圧を加えれば、より良い効果が得られます。
足の薬湯は疲労、冷え症、腰痛、肩こり、生理痛、便秘、夜尿症、下肢関節痛と筋肉痛、水虫、高血圧、糖尿病、低体温症、霜焼け、美容、腹痛、慢性下痢、脳卒中の予防、更年期障害などによく効果が現れます。以下にいくつかの簡単な薬湯の処方を紹介します。
冷え症、腰痛に生姜10グラム、紅花3グラム、塩10グラムの薬湯3リットル
慢性呼吸器疾患に艾葉(がいよう・乾燥したヨモギの葉)10グラムの薬湯3リットル
水虫、足臭、足汗、湿疹、下肢静脈瘤などに山椒15グラム、艾葉10グラムの薬湯3リットル
足の皮膚乾燥、あかぎれ、骨棘による痛みに食酢30ミリリットルの薬湯3リットル
高血圧に塩10グラム、重曹10グラム、芥子末10グラムの薬湯3リットル
リウマチ、冷え症、胃腸の冷えに乾姜10グラム、桑の枝30グラムの薬湯3リットル
肥満症に冬瓜皮(トウガヒ)200グラム、茯苓(ブクリョウ)100グラム、木瓜(モッカ)100グラムの薬湯3リットル
霜焼けに桂枝、ナスの茎、白芷(ビャクシ)、防風(ボウフウ)、細辛(サイシン)各15グラムの薬湯3リットル
踵の痛みに尋骨風(ウマノスズクサ)30グラム、透骨草(トウコツソウ)30グラム、鶏血藤(ケイケットウ)30グラム、乳香(ニュウコウ)10グラム、没薬(モツヤク)10グラム、血竭(ケッケツ)10グラム、王不留子(オウフルシ)15グラムの薬湯3リットル
(翻訳編集・東方)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。