【大紀元日本4月8日】「失われつつある中国伝統文化の復興」を掲げ、毎年世界ツアーを開催する米神韻芸術団(本部・ニューヨーク)の台湾公演は全席完売で終演を迎え、待望の日本公演が15日から始まる。
今年の台湾公演は3月はじめにスタートし、台北、高雄など各主要都市で38回の公演を開催、12日に最終公演を迎える。主催者によると、昨年同様、全公演のチケットが完売した。
その人気の理由は何か。大紀元は観客の声を集めた。
台湾衛生署(厚生省)元大臣・施純仁氏「慈悲を感じさせるメッセージを発し、美しいという一言に尽きる。人間の有り方を悟らせる」
毎年同公演を鑑賞するという台湾商報の陳彜澄副社長「騒々しい現代社会の中で『出淤泥而不染(泥より出づるも染まらず)』の境地を実感でき、心が浄化され純真と平静を取り戻せた」
神韻の熱烈なファンを公言しチケット10枚を購入したという写真館の経営者「舞台から発せられるエネルギーは100万個の太陽よりも強く、すべてが完璧で絶大な震撼力がある。天国世界も見せてくれた」
教え子たちを会場に連れてきた台湾の某舞踊団団長・劉紋君さん「ダンサーなら、一生に一度は必ず観るべき公演」
台湾国防部(防衛省)所長・徐宗基氏「舞踊芸術を通して千言万語に勝るメッセージが発信され、心の奥に届けられた。慈悲の力を実感でき、中国政府が神韻の国内公演を容認するなら、軍事力誇示よりずっと有意義な英断」
台湾の馬英九総統が神韻芸術団に贈った祝辞と花籠 (大紀元)
会場では、北京語が飛び交うほど中国人観光客も多い。公演終了後、取材に応じた若い男性は涙しながら、言葉を振り絞った。「中国国内ではインターネット封鎖を突破して新唐人テレビの衛星放送で公演を観たことがあるももの、劇場で観るのは初めてで、言葉では表現できないほど感動した」
公演を鑑賞するため、香港、インドネシア、マレーシア、シンガポール、インドから駆け付けたというファンもいる。
神韻芸術団は、中国共産党が率いた文化大革命などにより失われつつある伝統文化「仁・義・礼・智・信」を復興させるため、海外に渡ったアーテイストの有志たちが2006年にニューヨークで芸術団を結成した。2007年のニューヨーク初公演以来、毎年世界ツアーを展開している。
神韻のステージは中国の伝統・民族舞踊(舞踊劇)を中心に展開し、中国伝統楽器と西洋楽器の演奏を融合した専属オーケストラが伴奏する。古典楽器の独奏やオペラも含めた舞台だ。
世界巡回のため3グループに分かれていた神韻芸術団は、昨年さらに1グループが増え、計4グループで世界ツアーを敢行する。今年は北米、欧州、大洋州、アジアの主要都市で400回以上公演。アジアでは毎年日本、台湾、韓国を訪れる。台湾のほか今年はおよそ200公演の米国を含め、世界各地で満席を記録した。
神韻芸術団の中国国内公演はまだ実現していない。公式説明では、多くの団員が中国政府の弾圧対象である伝統気功・法輪功の学習者であること、中国の人権弾圧を表現していること、共産党文化と対立する伝統文化を復興させていることが、その理由にあげられている。
台湾公演の後、芸術団は来日する。15日から兵庫県西宮市の兵庫県立芸術文化センターと東京文化会館で計8公演を予定している。
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