【ニューヨーク通信】 豪華なバー・ミツバ(Bar Mitzvah)のお祝い

【大紀元日本10月22日】先日、13歳の少年ザッキー君のバー・ミツバのパーティーに招かれた。

バー・ミツバは、ユダヤ人の男の子が13歳になった時に祝う儀式で、親戚や友人を招いて盛大に行われる。

日本で言うところの子供の成人式のお祝いに良く似ているが、盛大さでは結婚式のような華やかさがある。

ニューヨーク郊外のシナゴーグ(ユダヤ人教会)で土曜日の午前、少年のお祝いの儀式が始まった。教会の儀式では、ラバイ(司祭)のへブライ語での歌や説法などがあり、出席者もラバイの合図と共に立ち上がって一緒に唱和した。男性は、黒や紫の半円形の帽子を被り、皆の座る椅子には分厚いユダヤ教の経典が置いてある。

2時間半ほどの儀式が終わり、最後に聖なるパンが皆に振舞われた。

場所を変えた祝賀会場のレストランでは、8つぐらいの丸テーブルが用意され、決められた席に着くとさっそく希望の飲み物がサービスされる。

教会での儀式が長かったので、皆お腹がすきテーブルに置いてあったパンがすぐに無くなった。席は、8人~10人ほどの顔見知りの近親者たち。昼時だったが、料理は前菜から始まりイタリア料理のフルコースを3時間半かけて頂いた。

貸切った部屋ではライブのピアノ音楽が流れ、子供の成長記録を撮ったスライドショーが流された。

最後には13本のキャンドルと子供の名前が書かれた大きなケーキが登場。一つ一つのキャンドルに近親者に続いてテーブルごとのグループが火をつけていく。

少年の父親は、ニューヨークでも名の通った医者で富豪であったが、思っていたよりも質素なパーティーだった。

というのは、このような振る舞いは別に特別なのではなく、一般家庭のユダヤ人の男の子が13歳になると、殆どと言っていいほどバー・ミツバという儀式をするからだ。

女の子の場合は、呼び名が変わりバト・ミツバ(BAT Mitzvah)という。お色直しもあり、人によっては2~3回ドレスを変えるのだそう。

ところで主催者に渡す祝いのカードは、マネー・カードといって現金が入るようになっており、日本の祝儀袋と同じである。

ニューヨークにはユダヤ人がたくさん住んでおり、弁護士や医者、ビルの不動産管理などの職業についている人が非常に多い。ユダヤ人は一般的に教育熱心で、子供を良い学校へ入れるために借金も惜しまないと言われている。

楽しかったパーティーも終わり退席する時には、主催者のご両親とザッキー君にお礼の挨拶をして会場を離れた。

子供の名前が書かれた大きなケーキ

同席したかわいい女の子ナオミ

レストランのテーブルに着く

(文/写真・山崎)