流行語で読み取る激変の中国 (70)

【大紀元日本1月26日】

36、我和你不一様,因為我是人。
△ わたしは君とは違う。なぜなら、わたしは人間だから。
注釈=自分の何かを強調する際に、よく「我和你不一様」と言うが、これをもって後半の文を導き出すのが見所である。しかし、このような差別用語も日常化し、ユーモアのひとつとされるのはいかがなものだろう。

37、上天賜予我們青春的同時也賜予了我們青春痘。
△ 神様はわれわれに青春とニキビを賜った。
注釈=ニキビは青春時代特有の生理現象なので、「青春痘」と呼ばれる。大学生たちのコンプレックスの一つになっている。

38、老媽的規勧:閨女,要適当吃一点才有勁減肥啊。
△ 母親が娘を説得する。「娘よ、適切に食べて、はじめてダイエットの効果が出るものよ」
注釈=女子大生の間でダイエットが流行中だが、それに伴う問題も少なくない。母親の嘆きと娘の頑固さが浮き彫りにされた一文。

39、春天是感冒和感情高発的季節,有人不小心感冒了,有人不小心恋愛了,

 我属于後者。
△ 春は風邪と恋の流行る季節だ。ある人は不注意で風邪をひいてしまい、ある人は不注意で恋におちてしまう。自分は前者に属する。
注釈=恋愛がはじまりやすい時期でも、その縁にはほど遠い負け組の自嘲か。

40、我当年也是個痴情的種子,結果下了場雨―――淹死了。
△ わたしも昔、痴情の種だった。しかし、一度雨が降ったら溺れて死んだ。
注釈=「愛情の種」は、よく使われる中国語の表現。本当は、雨が降れば芽生え、果実が実るのが筋であるが、その雨に溺れて死んだという発想がユニーク。

41、人怕出名猪怕壮,男怕没銭女怕胖。
△ 人は名が出るのを恐れ、イノシシは太るのを恐れる。男は貧乏を恐れ、女は肥満を恐れる。
注釈=この流行語の前半は、中国のことわざ。その格式と韻を踏んで、今の世情を反映する後半を紡いだもの。

42、如果有銭也是一種錯,我情愿一錯再錯。
△ もし金があることが間違いだと言うならば、わたしはよろこんで間違いを重ねたい。
注釈=金を持つことによってかえって不幸になってしまうケースが多いなか、それへの反省もよく見られる。失敗や不幸を繰り返してもやはり金銭を執拗に求めるという学生たちの価値観だろうか。

43、不要把銀行卡蜜碼設成女朋友的生日,不然総要換多麻煩。
△ キャッシュカードの暗証番号は、ガールフレンドの誕生日の日付で設定してはならない。なぜなら、それを頻繁に入れ替えるのは面倒くさいから。
注釈=学生たちの恋愛観がうかがえる一文。