【食の学問】食べ合わせに注意 タマゴと相性の悪いものは?

【大紀元日本6月23日】漢方医学の理論では、どんな食物にも「熱・温・平・涼・寒(五性)」の属性があり、互いに相生相克の作用がある。相性の良い食材の組み合わせは栄養効果が増し、その反対は栄養効果が低下するばかりでなく、良くない反応を身体に引き起すこともある。タマゴを例にとると、食べ合わせが悪い食品は砂糖や豆乳、兎肉(ウサギの肉)などがある。

タマゴの栄養価が高いことは誰もが知っているが、食べ合わせについては見落としがちだ。中国人が好む糖水荷包蛋(湯の中にタマゴを落とし、火を通し砂糖を加えたおやつ)は、タマゴと砂糖を一緒に煮るためにタマゴのタンパク質に含まれるアミノ酸のリジンが砂糖の果糖(フルクトース)と反応して結合物を形成してしまう。この結合物は人体に吸収されにくく、健康によくない。

また、植物性タンパク質や脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラルなどの豊富な栄養素を含む豆乳も、タマゴとの相性がよくない。豆乳の中に含まれるトリプシンインヒビターが蛋白質の消化酵素であるトリプシンの作用を抑制し、体内でタマゴの蛋白質を分解し吸収することに支障を来たす。豆乳はしっかり加熱すれば、トリプシンインヒビターが分解されるのでよい。

また、中国の明代に完成された医薬書『本草網目』によると、タマゴと兎肉を一緒に食べると下痢をしやすくなる。これは兎肉が甘寒酸冷の性質を持ち、タマゴも微寒の性質なので互いに反応し合い、胃腸に刺激を与えるためである。

(翻訳編集・市村)