【大紀元日本4月5日】
日本の幼稚園(上) (1994年4月)
イギリスの幼稚園生活にも慣れてきたようなので、イースターホリデーを利用して、日本の幼稚園に体験入学させてもらうことにした。
実家の近くの幼稚園で、快く迎え入れてくれた。イギリスの枠組みのない自由な教育と比べ、日本の幼稚園というのは、幼少からきちんとしたことを強要するのではないかと心配したが、「人生80年時代に、最初の数年でいじくってどうするんですか」という大らかな園長先生の言葉に、ここなら安心と3週間の体験入園をさせてもらった。
イギリスには、入園式も入学式も存在しないことを発見していたので、年長さんであるにもかかわらず、無理を言って入園式の見学をさせていただいた。
大らかな幼稚園で、子供がハイハイしても構わない。『結んで開いて』のお遊戯から始まり、式次第に従ってご挨拶が行われた。
入園式には親も参加できる。講堂に入る時、皆、大人が折り畳み式のスリッパをハンドバックから出しているのを見て、びっくり。そうか、親も靴を履き替えるんだ、と1人恥ずかしく素足で講堂に入り、後でスリッパを借りた。
体験したことのないイギリスの集団教育に、これまで自分を合わせることに必死だったため、日本の感覚を忘れてしまっている自分に気が付いた。
しかし、日本語の環境の方が私にとってはラクだ。娘をイギリスの幼稚園に入れる時はドキドキしていたが、日本の体験入園では何の心配もせず、ぽーんと放り込んでしまった。
(続く)
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