【大紀元日本10月5日】9月28日、ニューヨークマンハッタンのArmory Centerで「全世界華人武術大会」の決勝が行われ、8部門でそれぞれ1位~3位と優秀賞が選定された。今大会には、世界各国から400人を超す選手が参加し、互いの技を競い合うとともに、武術を通じて有意義な交流が行われた。
全世界華人武術大会は、米ニューヨークに本部を置く新唐人テレビ局が主催する一連の文化芸術グローバルコンテストの一つで、「中国伝統武術の精華を継承し、武術の技芸と武徳を高め、中華の文武道徳の伝統理念を広める」(大会HP)ことが目的だという。
第1回目の今年は、アジア太平洋地区予選が8月2日に台湾台北市で行われ、そこで予選を勝ち抜いた80人に、9月27日にニューヨークマンハッタンで行われた北米地区予選の予選通過者を加えて、28日に本選が行われたもので、男子内家拳、女子内家拳、男子長拳、女子長拳、男子南拳、女子南拳、男子兵器類、女子兵器類の8部門でそれぞれ1位~3位と優秀賞が選定された(女子長拳の1位と2位は該当者なし)。
大会委員長の李有甫氏は、大会を通じて当初の目的が達成されたとした上で、「今大会には伝統武術の達人が数多く参加し、中華伝統武術を披露し広めることができた。老練の武術家に加え、今後伝統武術の精華を受け継ぐ若手の活躍も見られ、とても喜ばしいことである」と語った。
また、今大会には複数の中国系欧米人が参加し、優秀な成績を収めたことに関し、審査委員長の趙愛倫氏は、「中華伝統文化が魅力的だということだ。中国伝統武術の芸術と美学、ならびにそこに内包されるものは他に並ぶものがない。それは形態美、思想美と、伝統武術の精髄である徳の美が含まれている。武術を含め、中華伝統文化は今後さらに世界中に広まり発展していく可能性を秘めている」と語った。
表彰式後、記者会見を行う大会委員長・李有甫氏(中)、審査委員長・趙愛倫氏(左)、審査副委員長・鄒増華氏(右)(撮影=文忠/大紀元)
以下、入賞選手の談話を一部紹介する。
男子内家拳の部2位で、武当山で6年修行した後、各地を行脚している玄雲子さん「武当太極は『徳』を重んじる。攻撃の動作はなく、水のように全てを溶かすことを主とする。いかなる武術も、その目的は智慧を開き悟りを開くためである」。
男子内家拳の部2位の玄雲子さん(撮影=王建明/大紀元)
30年あまり九節鞭を修練し、男子兵器類の部で優勝した李沛雲さん「武術は究極のところ、自身の修養であり、人の外形と身心を一体として、身神合一を図る」。
男子兵器類の部優勝の李沛雲さん(撮影=戴兵/大紀元)
男子南拳の部3位で、洪家拳の第五代継承者・羅戈勇さん「伝統武術の修練は厳しいが、決してそれを変えてはならない。前人が伝えた功法は、よく考え抜かれた完璧なもので、修練の後、非常に心地よさを感じる」。
男子南拳の部3位の羅戈勇さん(撮影=大紀元)
男子南拳の部優勝の李超升さん「入賞するかどうかは大したことではない。私がやらなければならないのは、中華伝統武術を伝えることであり、それが私の責任だ。中華武術は、中国の伝統文化を伝えるすばらしい方法だ」。
男子南拳の部優勝の李超升さん(撮影=戴兵/大紀元)
女子兵器類の部優勝の呂美恵さん「伝統武術は、現代中国では根を張ることができず、海外にその発展の場を求めた。後人は伝統武術の根を絶やしてならないばかりか、さらに発展させなければならない。さらに多くの人が伝統武術を広めることに関わってほしい」。
女子兵器類の部優勝の呂美恵さん(撮影=艾徳華/大紀元)
米中の混血でありながら、男子内家拳の部優勝の張悟納さん「中国人の目には、私は外国人だが、師父は私に功夫を世界に広め、再び中国に伝え返すように言った。そのときには、外国人がこれほど中国の伝統武術を愛しているのをみて、中国人もきっと伝統武術を大切にするようになると思う」。
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