中国汚染粉ミルク事件:幼い命が犠牲に、当局は隠ぺい工作

【大紀元日本10月4日】有機化合物メラミンに添加された三鹿集団(河北省石家荘市)製のミルク飲んで泌尿器系の結石になった事件が発覚以来、被害者が次々と現れた。山東青島即墨市市民王さんの姪は10年ほど前から当製品を飲用、今年8月31日に短い人生に終止符を打った。死因ミルクである。遺族はメーカーを起訴して賠償を求める方針である。しかし、王さんの姪の死亡は中国衛生局の記者会見時に配布した資料にはなかった。中国当局が公表した死亡人数は実際の人数より遥かに少ないと指摘されている。

王さんの姪は今年10歳、生まれてまもなく三鹿集団製の粉ミルクを飲み始めた。1歳の時から病気がちになり、両親はあらゆる病院を奔走したが、病因は分からなかった。粉ミルクにメラミンが添加された事件が発覚したことでやっと病因が分かったが、すでに手遅れだった。

姪の悲惨な短い人生を思い出すたびに、王さんは涙を隠せない。「飲み始めてから、半年も立たないうちに、体がおかしくなった。病院を通いながら、粉ミルクを飲み続けた、発覚したあとすぐ止めたが、体も腎臓も膀胱もすでにだめになっていた」。

王さんの話によると、家族は姪を連れて、国内有名な病院を奔走したが、原因はなかなか掴めなかった。そのうちに、姪はだんだん弱くなって、時に排尿難、時に下痢、時に腹は空気を入れたように腫れ、時に臍から水が出る、排尿できずに腎臓に逆流する時もあった。姪の短い人生は苦しみに満ちていた。

「事件が発覚した後、三鹿集団製の粉ミルクでたくさんの子どもが被害者となったことを知った。政府の品質検査部門の責任である。信じられないのはこんな製品に品質検査総局及び地方の品質検査部門は品質検査を免除したことだ」と王さんは怒りを隠せなかった。「中国有数のブランドである三鹿集団製の粉ミルクだけではなく、メラミンを添加することはミルク業界の暗黙の了解である」。

エール大学助教授・腎臓医師徐建超氏の話によると、メラミンは人体に対してどれほど害を与えるかはまだわからないが、腎臓に害が大きいことはわかっている、ミラミンを混入したミルクを飲んだ子どもは速やかに検査を受けるべきだという。

中国衛生局が公表した情報によると、メラミンを混入した粉ミルクで被害を受けたこともは5・3万人前後、そのうちの約1・3万人が入院する必要があるという。被害者の82%は2歳未満の子供である。

しかし、衛生局が公表したこの数字も疑われている。実際の被害者数はこの数字より遥かに多いという指摘があった。たとえば、西安交通大学第一付属病院で治療を受けた子ども10人(うち1人はすでに死亡)は公表されたリストには掲載されなかった。

(翻訳・侍傑)