私は一般的すぎるアドバイスはあまり好きではありません。
多くの記事は、あるテーマについてインターネットで探せば出てくるアドバイスをまとめただけのように感じられます。私にとってもっと面白いのは、実際の人々がその問題にどのように全体的に向き合っているのかを知ることです。
彼らが実際に効果を感じた戦術は何か、試したけれどうまくいかなかったことは何か、そしてその発見の旅がどのようなものだったのかを知りたいのです。
現実の例はずっと鮮明で記憶に残りやすいです。もしアドバイスをくれる人を知っているなら、個人的な交流やその人の文章を長く読んできた場合、そのアドバイスには豊かな文脈が伴います。それこそが、この世界で最も欠けているもの――つまり「コンテンツ」ではなく「コンテクスト」なのです。
そのような考えから、私は自分自身の時間管理の体験を共有したいと思います。
私が試してやめた4つの時間管理法
私にとって効果があるかどうかはあくまで個人的なものですが、この経験をシェアすることで、一人の人間が問題にどう取り組み、ある程度成功してきたのかが少しでも伝われば幸いです。
1. マルチタスク
誰もがうまくマルチタスクできるわけではないと考える人もいますが、私はその意見には完全には賛同しません。ある種のマルチタスクは、優れた人であれば同じ時間の中で少し余分な生産性を引き出すことができます。
私自身がマルチタスクをしない理由はとても単純です。私は自分が知っている中で最悪レベルのマルチタスク下手だからです。例を挙げると、運転中に良い会話に夢中になると、スピードが大きく上下するのは珍しくありません。
2. 全てのタスクを記録すること
デイビッド・アレンの有名な「Getting Things Done」メソッドのように、生産性向上法の中には、あらゆるタスクやアイデアをすべて紙に書き出すことを推奨するものがあります。目的は頭の中のごちゃごちゃを整理することで、多くの人には効果があります。
しかし私の場合、このやり方を続けると、リストを分類・整理・維持することに頭のエネルギーを使いすぎてしまいます。そのリストは一日中私にのしかかる「終わっていない仕事の影」のような存在になってしまうのです。
3. 詳細なスケジュールに従うこと
先ほどの方法に似ていますが、時間管理の一つに「1時間ごとに何をするかを細かく予定に組み込む」という考え方があります。やることリストを作る代わりに、タスクをそのままカレンダーに入れ、確実に実行できる時間枠を設けるのです。
この方法の一部は私も好きです。最も重要なプロジェクトについては、必ず固定の時間をスケジュールに入れています。ただ、すべての予定をカレンダーに詰め込むと、自分の自由がなくなったように感じ、日々のスケジュールに対して反発心が芽生えてしまいます。
4. 早起き
1日6~7時間しか寝なくても元気な人たちに、少し羨ましさを感じます。私のように1日8~9時間寝る人に比べて、こうした人たちはほとんど犠牲なしに10~15%も多くの時間を活動に使えているのです。
私は早起きを習慣づけようと努力したことがあります。最初の1週間ほどは非常にやる気が出るのですが、その後、体や頭がどんどん疲れていき、結局は早起きのメリットが帳消しになってしまいます。
私に効果のあった7つの時間管理の工夫
過去数年で、私は自分の性格や気質に合った時間管理法を磨いてきました。大切なのは、自分の日常に自然に溶け込みながら時間をきちんと管理できる方法を見つけることです。私に効果があったのは以下の方法です。
1. テキストドキュメントで記録する: 私はパソコンのシンプルなテキストドキュメントを使い、忘れてしまいそうなタスクだけを記録しています。必ずやると分かっていることや、忘れても大したことがないものは書きません。この方法は、自発性と秩序のバランスを取るのにちょうどよいと感じています。
2. 重要なプロジェクトを最優先する: 毎日、最初の3時間を最も重要なプロジェクトに費やしています。この大切な習慣のおかげで、自分にとって最も価値のある分野で常に前進できています。
3. 時間枠を決める: 一日の中で特定の活動をする時間をあらかじめ分けています。例えば、大きなプロジェクト用の時間、小さな作業用の時間、運動の時間、執筆の時間などです。こうして時間を区切っておけば、厳密なスケジュールを立てなくても大丈夫です。
4. 一日をタスクで埋め尽くさない: これは生産性のためではなく、人生の満足度を高めるためです。常に次のタスクに追われていないことで、妻と雑談したり、子どもたちと笑ったり、玄関先で太陽を浴びたりする余裕が生まれます。
5. 振り返る時間を持つ: 私はおそらく多くの人よりもはるかに長く物事を振り返る時間を持っています。努力して働くことと同じくらい「正しいことに取り組む」ことが重要だと思っているので、常に自分が注意を向けていることと、本来向けるべきことを比べています。
6. 多くの機会に「ノー」と言う: チャンスを断るのはとても難しいです。それが自分にできそうなことや、やりたいと思っていることであればなおさらです。しかし私は集中することに執着し、自分の力を分散させないようにしています。
7. 個人的なスマホ使用を控える: 1日の中で最も重要な4つの習慣を終えるまでは、スマホを見ません。たいてい夕方まで触らないようにしています。これにより現代生活で最大の気晴らしの一つから解放され、本当に重要なことに集中できるのです。
今週はぜひ、自分自身の時間管理の習慣について考えてみてください。そして、それを自分の目標にもっと合うようにどう進化させていくかについて考える時間を持つことをお勧めします。
(翻訳編集 井田千景)
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