睡眠は、私たちの体を休ませ、修復し、再構築するためのものであり、私たちの健康にとって不可欠です。睡眠不足は、翌日の仕事や学校の効率に影響を与えるだけでなく、2型糖尿病、心臓病、肥満、うつ病などの慢性疾患のリスクを高めると言われています。

米国疾病予防管理センター（CDC）によると、米国の成人の約3分の1が、日頃から十分な睡眠をとれていないと報告しています。幸いなことに、睡眠を促進し、睡眠サイクルを調整することができる食品があります。ここでは、睡眠を改善するのに役立つ6つの健康食品を紹介します：

1.アーモンド

アーモンドには、松果体から分泌され、昼夜のリズムを調整するクロノバイオティックホルモンであるメラトニンが豊富に含まれています。

2007年に「Scoliosis（脊柱側弯症）」誌に掲載された研究では、メラトニンは主に睡眠障害、腫瘍の治療、および気分、感情障害、生殖、心臓血管系、老化の生体調節に使用されると指摘されています。

米国農務省によると、アーモンド100gにはマグネシウム270mgとカルシウム269mgが含まれており、この2つのミネラルは体全体の筋肉の弛緩と睡眠の促進に役立ちます。

マグネシウムは体内で最も重要なミネラルの一つであり、正常な体の恒常性を維持する300以上の酵素系に関与し、細胞のタイミングや昼夜のリズムの調節に影響を与えています。マグネシウムが高齢者の睡眠と脳機能に有益であることを示唆する研究があります。

2012年に「Journal of Research in Medical Sciences」に掲載された研究では、マグネシウムの補給により、高齢者の不眠症の主観的・客観的指標（睡眠効率、睡眠時間、睡眠潜時、早朝覚醒、血清レニン、メラトニン、血清コルチゾール値）などを改善することが示されました。

2.カモミールティー

カモミールティーは、人がリラックスして眠りにつくのを助ける効果があります。2019年に「Phytotherapy Research」誌に発表された研究では、全般性不安障害（GAD）の患者がカモミールによる治療後に症状と睡眠の質に著しい改善が見られたことが明らかになりました。

この研究により、カモミールは睡眠の質とGADに有効であり、安全であることがわかりました。しかし、不安や不眠に対する効果の証拠はなく、これらの結果を確認するためには、より大規模な無作為化比較試験が必要です。

カモミール製剤（お茶やアロマセラピーオイルなど）は、アピゲニンを含む成分が脳内のベンゾジアゼピン受容体と結合し、鎮静効果をもたらすことから、不眠症の治療や鎮静の誘導に用いられてきました。 カモミールは、穏やかな鎮静作用と睡眠誘発作用があると広く認識されています。

なお、カモミールは喘息を悪化させる可能性があるため、喘息のある人は服用しないようにしましょう。 また、妊娠中の女性は、流産の危険性があるため、カモミールの使用を避ける必要があります。 したがって、摂取する前に医療専門家に相談してください。

（つづく）