ウルフ・メッシング伝記その1:「生死」を操る超能力(下)【未解決ミステリー】

【死から蘇るメッシング、自分の人生を変えた恩人に出会う】

ベルリンに着いて5か月後、メッシングは飢えで橋の上に倒れました。脈がなく、身体もすっかり冷たくなっていたので、死体安置所に運ばれました。
しかし、心理学者兼神経病理学者のアベル教授が遺体を調べに来た時、なんとメッシングの微かな脈を感じたのです。

アベル教授に言われて、メッシングは絶えず自分のテレパシー能力を訓練しました。
そして、言葉を発さなくても目を見れば、その時相手が何を考えているのかを言い当てることができるようになりました。この他にも、身体の痛みを転移させることにも成功しました。

モスクワのボストリャコボ墓地にあるメッシングの墓石と肖像画(パブリックドメイン)

【「生死を操る」不思議な能力】

アベル教授の紹介により、メッシングはショーを開催しました。
それは、冷たい水晶の棺の中に横たわり、死を装うという非常に簡単な公演です。

なんとメッシングは、自分の身体機能を操り、3日間、仮死状態になることができたのです。

このような簡単なショーで、1日5マルク稼ぐことができるのは、飢えに慣れたメッシングにとって、かなりの「富」でした。

メッシングが持つ驚異的な能力、例えば、心臓の鼓動や内臓の機能などの身体機能を思いのままにコントロールする能力は、インドのヨーガ師にもよく見られます。

1935年、フランスの心臓病専門家のテリス・ブロス氏は、このヨーガ師に対して、心電計を使用してテストを行いました。その結果、このヨーガ師が入静している間、専門家は彼の脈拍を触知できず、心臓の鼓動も聞こえず、心電図は一直線のままでした。

1961年、3人のヨーガ師が自分の意思で脈をコントロールできると主張しているため、ニューデリーの医師が観察・実験したところ、3人のヨーガ師の脈拍、血圧、心音ともに止まっていました。その一方で心電図は正常な曲線を描いていました。

さらに不思議な例があります。インドのヨーガ師サチャムルチ氏は、心電図モニターや他の様々な機械をつけたまま、密封された地下穴に8日間いました。その結果、このヨーガ師が密封された地下穴に入ってから、29時間後、心電図の波形は一直線になりました。

8日目の朝、密封した穴を開放する時間の30分前に、なんと電流信号が回復し始めたのです。調査員があらかじめ予測していた心拍数の低下や心筋虚血などの症状は全く見られませんでした。このヨーガ師は、地下穴に閉じ込められていた8日の間、深い瞑想状態、つまり、心拍、新陳代謝、血液循環などすべて静止した状態で、依然として身体機能を維持していたのです。

メッシングは自伝の中でも、インドでヨーガ師を見学したことに触れています。彼の記述によると、1920年代頃では、ヨーガ師が深い瞑想状態に入り、身体機能をコントロールする実例は多くありました。

メッシングの体に現れた様々な超常現象は、多くの学者や専門家の注目を集めました。科学界はメッシングに対して一連のテストを行いましたが、最も有名なのは1915年に行われた実験です。その時、何があったのでしょうか。また次回ご紹介したいと思います。
(つづく)
詳しくは EPOCH TV をご覧ください
https://www.epochtimes.jp/2022/07/109482.html

 

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