飛行機が墜落した時、ブラックボックスは情報を記録しています。しかしもし人類の文明が大災害に遭って壊滅したら、どうすればよいでしょうか。ある科学者グループは人類文明の最後の瞬間の情報を記録し、未来の人類に残すことができるブラックボックスを作っています。
「ブラックボックス」は正式名称はフライトレコーダといい、航空機に搭載され、航空事故の調査や修理などに使われる装置です。「地球ブラックボックス」 と名付けられたこのプロジェクトは、オーストラリアのタスマニア州にある僻地に、10m ✕4m✕3mの鋼鉄製の箱を安置する予定です。
ボックスの中に設置された設備は各種のデータを記録することができ、例えば大気中の二酸化炭素の含有量、海水温度などの自然情報、またネットにもつながっており、その時点でのトップニュース、重要なソーシャルメディアの書き込みなどの情報を得ることができます。
このプログラムには、豪州のタスマニア大学、マーケティング会社、クレメンジャーBBDO、およびクリエイティブ会社グルーソサイエティが参加しています。
クレメンジャーBBDOの社長ジム・カーティス氏は豪州放送局 (ABC) に対し、「地球が壊滅的な気候変動によって壊滅的になった場合、この頑丈な装置は、私たちが未来の人々に残せるすべてのものだ」と話しました。
このボックスは厚さ3インチの鋼板で製作され、荒野の花崗岩の縁に吊るされる予定です。内部のすべての装置はネットワークにつながっており、箱の上部にあるソーラーパネルを使って電力を供給します。
グルーソサイエティの創業者の1人、ジョナサン・ニーボーン氏は「このボックスは私たち全員より長く生き残るだろう。災害が発生し、あちこちで停電が発生しても、そのボックスはそこで生き続けるのだ」 と述べています。
プロジェクトチームは、現在直面している最大の困難は、未来の人がどうやって中の情報を取り出すことができるかということだと話しています。考えてみてください。もし未来の人がこの荒野でこの大きな箱を見つけたとしても、どうやってこれが何であるか彼らに分からせることができるでしょうか? また未来人は中の情報を読み取ることができるでしょうか?
(翻訳・盧勇)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。