「あなたは天使だ」医療現場で奮闘する女性への賛辞

日本では新規感染者数が減少しているように見える中共ウイルス(COVID-19)ですが、その世界的流行は、今も続いています。

医療現場の最前線で奮闘する医療スタッフは、いわば「最も危険な戦場」にいます。毎日患者に献身的な治療や介護をするスタッフのなかで、入院患者から「あなたは天使だ」と称賛された素晴らしい女性がいました。
 

医療現場で奮闘する人々

彼女の名前はレイ・ミー・ハム(Le My Hanh)。ベトナム系アメリカ人です。
ベトナムのホーチミン市の出身で、現在、米オハイオ州シンシナティ大学医療センターで呼吸療法士として勤務しています。

この医療センターは地元最大で、最もハイレベルな治療を行う病院です。レイは、その集中治療室で重症患者のケアに当たっています。

「私が担当する任務は、呼吸困難になった重症患者の呼吸を補助し、人工呼吸器を調整して十分な酸素を供給することです。血液中の二酸化炭素のバランスをとって、なんとか生命を維持することで、患者を回復に向かわせるのです」

レイは先日、新唐人テレビのインタビューを受けました。そこで彼女は、1年余りにわたって医療現場で中共ウイルスと戦い、これを撃退してきた経験を語るとともに、「より多くの人々が、無事にこの人類の劫難(ごうなん)を通過できることを希望します」と述べました。
 

「常に危険と隣り合わせ」第一線での職務

病院で、レイは呼吸療法士として、救急治療室、集中治療室、手術後のケア、特別な耳鼻咽喉科病棟など、さまざまな部門に関係して働いています。
これには、医師が患者の気道に人工呼吸器を挿入して装着する際の補助も含まれます。非常に高度なスキルと、大変な緊張感が要求される職務です。

米国での感染が拡大して、重症患者が急増すると、この病院の医療スタッフにのしかかる仕事は殺人的な量になりました。

とにかく仕事に圧倒されるようになり、一部の職員は集中治療室で働くことを嫌がるようになったのも事実です。重症患者には特別なケアが必要です。彼女が務めるこのエリアでは、ほとんどの患者が人工呼吸器やECMO (体外人工肺)を必要としていました。

このような「危険と隣り合わせ」の環境のなかで、レイとその同僚たちは「まさに連日戦った」のです。その緊張と疲労は想像を絶するものである上、医療スタッフも常に感染の危険を伴っています。そして、残念ながら、患者の相次ぐ死にも向き合わなければなりませんでした。

「生死の極限」に直面する日々.

中共ウイルスは新型の伝染性ウイルスであり、医師さえもどの治療法が最適なのか分からずに、ともかく目の前の患者に緊急対応しなければなりません。

しかも、患者ごとに状況が異なるため、それぞれに合わせた治療法が必要になるのです。混乱を招くような病状の急変に、しばしば遭遇しました。特にこれほど多くの患者が死亡している現状が突きつけられると、医師でさえも無力感を感じます。

「他の病院から、悪い知らせが伝わってくることもあります。複数の医療スタッフが感染して死亡したと言います。そんな時は、この病院の雰囲気も非常に重くなりました。誰もが精神的に疲弊していたのです」とレイは話します。

レイの勤務する病院は、重症患者のみを受け入れていました。軽症や中等症患者をあえて受け入れなかったのは、病院の負担を軽くするという判断からのものでしたが、懸命の治療も虚しく患者が死亡する事例も確かに多かったのです。

レイはまた「患者さんの死亡が確定すると、装着していた呼吸用チューブが喉から引き抜きます。そのチューブを止血鉗子で挟んで運搬するのですが、その時、死亡した患者さんからスタッフの部屋へウイルスが広がらないように、厳重に注意しなければなりませんでした」と、その場面でのすさまじい緊迫感を語ります。

またレイは、こうも話します。
「もう一年以上です。私は、どれだけ多くの中共ウイルス患者のケアをしたか覚えていません。大勢の人の命が救われましたが、亡くなった人も多くいます。特に悲しいのは、家族がいなくて、この病院で孤独のまま亡くなった患者さんです。たとえ家族がいても、窓ガラス越しにしか、最後の別れを告げさせてあげられないのです」
 

患者は彼女を「天使」と呼んだ

感染が爆発した当時、何人かの同僚が病院の仕事を辞めました。実際、多くの看護師や医師も病院内で二次感染しています。

レイの同僚の男性は昨年末に感染し、その後2回ワクチンを接種しましたが、数ヶ月後に再び感染しました。また別の同僚は、感染した後に回復しましたが、今になってもまだ嗅覚に異常があるといいます。

レイは、一度中共ウイルスに感染すると完全に回復するには数ヶ月かかると言い、「その間、他のスタッフが彼の仕事を分担しなければなりません。皆が大変な負担を感じています」と話しました。

当時、集中治療室にいた医療スタッフは、まさに全員が過重労働でした。
へとへとに疲れ切っており、感染の危険性も特に高かったため、心の中では「仕事量が少ない他の部門にチェンジしたい」と思っている人が多かったのです。 

レイは「同僚は、私がノーと言わないことを知っているので、私とシフト交代することをよく求めてきました」と柔らかな笑顔で言います。

同僚は皆、よく知っているのです。レイが長年、法輪大法(ファルンダーファ)を修煉しており、そのため体も強く、困難な職務にも決して背を向けずに全力を尽くす人であることを。

そんなレイに対して、一時は重篤となったものの見事に回復した複数の患者が、退院するその日に、感動とともにこんな言葉を送っています。
「レイ、あなたは私たちの天使だ!」
 

「一度も感染したことがない」

レイは、同僚の気持ちをよく理解していましたので、どんなに困難な任務でも、頼まれれば引き受けました。医師による気管切開手術の補助にも加わりました。

レイは、数え切れないほど多くの中共ウイルスに感染した重症患者に接し、その血液や痰を処理しましたが、これまで一度も自身が感染したことはありません。
その理由について、レイは「法輪大法を修煉しているからです」と明言します。

入院している患者は病気で苦しんでいるため、時には病院のスタッフに対して、無礼な言葉を発したり、手でひっかくなどの乱暴をしたりすることもあります。あるいは、薬を飲みたがらず、看護師をイライラさせる患者もいないわけではありません。

このような場面に直面したとき、レイはいつも、こう考えます。
「私は、真・善・忍に基づく法輪功(法輪大法に同じ)を修煉しているからこそ、どんな人に対しても忍耐と寛容が必要だとわかっています。私は、私の周りの全ての生命を大切にしたいのです」
それにしても、レイがどうして、これほどの苦境に直面しても「不動の度胸」と「無限の愛」を周囲に表現することができるのでしょうか。

さらには、感染リスクの極めて高い環境のなかで、なぜ彼女はウイルスを寄せつけず「圧倒的に健康な体」を保っていられるのでしょうか。
 

レイのもつ「強力な免疫系」

レイによると、仕事上の負担が重くなればなるほど、「自身が法輪大法の修煉者であることを強く意識した」というのです。
「法輪大法の指導者である師父は、何をするにも他人のことを考えなければならないと教えてくれました。それに私は、よく九文字の真言を唱えたのです」

法輪大法好、真善忍好。レイは、この九文字の真言を唱えることで、勤務中にも多くの力を得ることができ、仕事効率を高めることができると言います。

周囲の同僚スタッフも、レイと一緒に仕事をするのが好きです。それはまさに、彼女がもつポジティブ・エネルギーが人を引きつけるからに違いありません。

そんなレイには、中共ウイルスを一切寄せつけない「強力な免疫系」があるようです。それについては、彼女自身も「法輪大法を修煉していることで、私は病気にならず、ウイルスにも感染しないのです」と語っています。
 

家庭は「船が帰る港」

レイの夫は米国人で、職場はレイとは別ですが、やはり医療関係の仕事をしています。

今回のウイルス流行の中、レイが現在の担当である呼吸療法士を始めたばかりの頃に、夫は「君をとても愛している。だから、君が病気になるのを見たくない」といって、妻を心配するあまり、その危険な職務を辞めさせようとしました。
レイは心穏やかに、夫にこう告げました。

「私は、今まで何年も患者さんの世話をしていますが、一度も感染していません。今回のウイルス流行で、多くの患者さんが助けを必要としています。もし私が行かなければ、他のスタッフはもっと多くの仕事を負うことになります」

レイは、それ以上夫と口論になるのを避けるため「しばらく時間をください」と言って、夫に考慮する時間をもってもらうよう頼みました。

その後の数週間、レイは病院での勤務を終えると、帰宅前には清潔な服に着替え、家に着いたらすぐにシャワーを浴びて、夫を安心させるよう努めました。

夫はレイが感染していないのを見て、もう妻の仕事を辞めさせようなどと考えることはありませんでした。
レイは「法輪大法の素晴らしさは、言葉で表現することができないものです」と言います。

そしてインタビューの最後に、彼女はこんな言葉を、視聴者や読者に残しました。
「どうか聞いてください。あなたの前に投げられた、この救命具を見逃さないでください。危難の海の中で、この救命具は、あなたの大切な命を救うことができるかもしれません」
(翻訳編集・鳥飼聡)