フランスと日本の科学者でつくる研究チームがこのほど、昨年アフリカのサハラ砂漠に落下した隕石について分析した結果、「約46億年前のもので、地球より形成が早い他の惑星から飛来した」とした上で、人類に知られる最古の流星体であり、その成分も極めて珍しいものだったことを確認した。
現在のところ、地球の天文年の推定値は45億4300万年とされている。複数のメディアによると、この無粒隕石 (エイコンドライト)に含まれるマグネシウムとアルミニウムの同位体を分析した結果、隕石が地球より古く、およそ45億6600万年前に形成されたことが判ったという。
この隕石の分析結果は、太陽系の初期惑星の形成に関して、前例のない貴重な研究機会と材料を提供したことを意味している。
サハラ砂漠のなかの、アルジェリアにあるサーシュ砂漠に落下し、EC 002 (Erg Chech 002)と名付けられたこの隕石の重量は約32 kg。
研究者は、もとは液状であった溶岩が10万年間の冷却と凝固を経て初期惑星の地殻となったものが「ある衝突後」に宇宙空間に飛び出し、最終的に地球に落下したものと考えている。
EC 002は、これまでに発見された隕石の中でも最古の磁気隕石であったため、最も古い惑星を覆う原始地殻の形成を知る上で、有力な手掛かりを与えることになった。研究者は、EC 002と同じスペクトル特性を持つ小惑星はまだ見つかっていない、と指摘している。
(翻訳編集・鳥飼聡)
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