【ぶらり散歩道】ー福島篇ー 三春の滝桜と木の目沢の地蔵桜、北須川の桜並木

【大紀元日本5月10日】今年は気候が不順で桜の開花を見極めるのがむずかしく、樹齢1000年を超す三春の滝桜を愉しむのは諦めていた。しかし、NHKテレビのスペシャル番組で滝桜が取り上げられたのを見て、無性に三春町に行きたくなった。4月27日早朝に自宅を出発して、滝桜の駐車場に着いたのは6時30分だった。

駐車場からの長いだらだら坂を上りきると一気に視界が開けて、満開にほぼ近い滝桜が小雨の中に聳え立っていた。昨年の満開は4月21日で晴天だったが、雨の中の滝桜も捨てたものではなかった。早朝と雨空のせいか、人出もまばらで落ち着いて滝桜を見ることができたのは幸いだった。

三春町滝からクルマで約20分の郡山市中田町木の目沢の地蔵桜を見るため、山間の道を走った。山間の静かな集落に、駐車場の看板のみが大きく目立っていた。こちらは観桜料もなく、広い駐車場にクルマも数台のみだった。

滝桜の子孫樹である地蔵桜は樹齢約400年の紅枝垂れで、木の下に地蔵堂(延命地蔵尊)があることから地蔵桜と命名されている。滝桜がほぼ満開なのに、ここの桜は五分咲きだったが枝振りは滝桜によく似ていた。

帰宅途中に、石川町の北須川畔の桜並木を愉しんで帰ることにした。ここの見事な桜並木には毎年来ているが、晴天の日でも見物客が少なく穴場である。観光バスが1台駐車していたが、雨のせいか乗客は一人も車外に出てこなかった。

北須川の桜並木

地蔵桜の名前が付いた木の下にある地蔵堂

地蔵桜の全貌

雨に濡れた黒い幹が逞しい

(江間十四子)