【大紀元日本6月11日】53年前に旧ソ連が人類最初の人工衛星を打ち上げてから、人類は絶えず宇宙にゴミを送り続けてきた。ペンタゴンの最新の報告書「US Space Posture Review:米国宇宙情勢分析」の中間報告によると、地球を公転する多くの浮遊ゴミは互いに衝突しており、連鎖反応で現在稼動している重要な通信衛星に衝突・破壊する可能性がある。
2007年、中国が試験的に発射したミサイルは、15万個に上る残骸ゴミを大気圏に残した。また昨年、シベリア上空で、米国の通信衛星がロシアの廃棄軍事探査機とおよそ時速2万4千キロメートルで衝突。爆発で1500個の破片や残骸が宇宙に散らばった。これらの破片は高速で公転しており、他の人工衛星と衝突すると、テレビ放送、気象予報、衛星測位システム(GPS)などの衛星利用機能が中断または破壊されることになる。実際、国際宇宙ステーションはゴミとの衝突を避けるために、現在の位置から移動せざるをえなくなっている。
宇宙デブリ(ゴミ)を大量に生み出したこの二つの事態を重く見て、米国は、国連による「宇宙における条例および指導原則」の支持を促した。これを受けて、国連宇宙空間事務所(UNOOSA)のマズラン・オスマン(Mazlan Othman)氏は、「地球の一般市民の生活を保障するために、宇宙には政策と法律が必要。宇宙空間での不当行為のために、われわれの正常な生活が脅かされないよう、できる限りの手段と方法で守るべきだ」とその重要性を強調した。
今年3月、米国国防省は米議会に宛てた報告書の中で、これらの宇宙デブリが商業用または軍事用衛星の運行を妨げ、それらが使用できなくなる可能性を示した。
(翻訳編集・豊山)
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