「世界華人人物写実油絵大会」、在日華人が金賞受賞

【大紀元日本12月14日】2008年12月12日、ニューヨーク・マンハッタン「ウクライナ研究院」の2階、約百平方メートルの古色蒼然としているホールは芸術の雰囲気が溢れていた。会場は世界各地から新唐人テレビ局が主催した第一回「世界華人油絵大会」の参加者と観衆で賑わっていた。このホールで今回の大会で優秀作品と選ばれた数々が展示されている。夜は、大会評議審査委員会は受賞者のリストを発表し授賞式が行われた。世界各地からの21人の華人画家受賞者の中に、東京在住の李園さんは、「蒙難在中原(中国の受難。中原=中国)」の作品で今大会の金賞を受賞し、賞金1万米ドル(約92万円)を獲得した。

金賞受賞者・李園さんと、作品「「蒙難在中原」

今大会に提出された200以上の作品から38作品が決勝に入った。評議審査委員会会長の張昆侖教授は、現代芸術が堕落し変異した時代の中で、こんなに多くの芸術家が写実技法に基づいて、正統のやりかたを堅く守り続けることは容易ではないとし、まさに砂礫の中から金を採取するようだと示した。張教授は、今でも他に多くの大会が毎日のように開催されているが、今大会はそれらとの違いは、純善・純美を評価基準としていて、芸術交流を通じて人類芸術の回帰を導くためにあるとコメントした。

李園さんは今回3作品を提出。金賞を獲得した作品「蒙難在中原」のほかに、「神の啓示」作品も決勝に入った。

取材に応じた李園さんは、「蒙難在中原」を制作した動機と、芸術家の社会的責任について、「この絵は十字構図を取っていて、簡単だが表現力は大きい。私は死を主題にするものに対して、幼少の頃から敏感だったので、自然と十字構図を取った。この主題は悲劇性を帯びるが厳粛で平衡性も強く、永久的な構図が感じ取れる。自分が長年にわたり、今回のことを通じて心に響くものがあった」と語った。

李さんは、「この油絵は2005年に制作したもので、当時、私は多くの法輪功(ファールンゴン)学習者が街頭で拷問の実演を見て、衝撃を受けた。画家として、別の角度から法輪功学習者が中国当局に迫害されていることを表す必要があると感じた。迫害は中国では単なる拷問だけではなく、死亡者の数字が大きいものだ。私は迫害によって死亡した法輪功学習者の事例を沢山読んだ。これは、よくある人権侵害ではなく、自らの信念を抱く者が迫害されおり、重大な意味が含まれている。私も修煉者であり、芸術家でもある、この題材に対してより理解しているし、未来の人類には大きい影響を与える」と語った。

そのほかに、中国大陸からの亦真さんは「新装」の作品、范一鳴さんの「チベット男児」の作品で銀賞を受賞し、賞金3千米ドル(約28万円)を獲得した。范一鳴さんは法輪功を学び続けたために、未だに監禁されているため授賞式に参加することはできなかった。

米国在住の錫強さんは「荘厳」の作品、大陸からの如氷さんは「女の子と花びら」の作品、楊占東さんの「架子鼓女子」の作品で銅賞を受賞し、賞金1500米ドル(約14万円)を獲得した。

銅賞作品「女の子と花びら」

銅賞作品「荘厳」

そのほかに、中国大陸、台湾、日本、米国、カナダなど、世界各国から15人が優秀賞を受賞した。

優秀賞「聖光」

優秀賞「私の父」

(翻訳編集・余靜)