ホバ隕石は、アフリカのナミビアにある重さ60トンの巨大隕石で、世界で最も大きな隕石として知られ、発見から100年、一度も動くことなく、今日に至っています。
1920年にナミビア北東部オチョソンデュパ州のホバ・ウェスト農場で、牛で畑を耕していた際、鋤が突然大きな金属片にぶつかり、大きな音を立てて止まりました。
その後、科学者ジェイコブス・ブリッツ氏の調査により、この金属片は隕石であることが証明されました。
科学者たちは、この隕石は約8万年前に地球に衝突したと考え、農場の名前から「ホバ隕石」と名付けました。ところが不思議なことに、ホバ隕石のある場所にはクレーターがないのです。一説によると、隕石は非常にゆっくりとした速度で地表に衝突したと言われています。
1987年、ホバ隕石周辺の土地は隕石管理委員会に寄贈され、国はホバ隕石周辺の土を掘り起こし、小さな円形劇場を作って、隕石を展示しました。また、トイレや歩道、小さな東屋やバーベキュー場も作りました。ここでは、わずかな料金を払うだけで、ホバ隕石を見学することができます。
ホバ隕石の大きさは約2.7メートル四方。鉄82.4%、ニッケル16.4%、コバルト0.76%を含んでいます。残りの成分は、クロム、ガリウム、ゲルマニウム、イリジウム、炭素、銅、硫黄、亜鉛などの微量元素で構成されています。
ホバ隕石は、発見時は約66トンほどの重さがありましたが、浸食や調査のためのサンプル採取、また盗難目的の破壊行為で現在の重さは約60トンになっています。
(翻訳・里見雨禾)
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